旅とか雑記とかを冗長に
アジアハイウェイ1号線の旅 第1章は、タイからインドまでを陸路で旅しました。
題して「激走東南アジア編」です。帰国後に命名しました。
「楽しかった?」と聞かれれば「ツラかった」と答えるような旅でした。
なにより長距離移動がツラかった。
そしてツラかったけど、冒険心を十分満たせる旅でした。
ミャンマーやインド北東部は、最近になるまで外国人が自由に旅することが禁じられていました。
またバングラデシュは旅行者が少ない国と言われているようです。「地球の歩き方 バングラデシュ」は、2015年に初めて出版されましたが、その後改訂版が出版されていないのは、需要が無いからかもしれません。
まさに空白地帯。
旅行前にできる限り情報収集を試みましたが、有用な情報があまり得られない状態での出発となりました。
一体何日ぐらいでゴールできるのか、わからない不安もありました。
ネットやスマホの無い時代に旅していた時には、当たり前のことだったんですけどね。
僕が軟弱になったのかな。
今回のルートは、まさに手探りの旅。
僕の記録が、次にこの地域を旅する誰かの役に立てれば幸いです。
そして「行こう」と思わないまでも、「行ってみたいな」と思ってもらえれば、この文章を書いた意味があるかなと思います。
アジアハイウェイは本当に日本から続いていました。
ミャンマーの奥地やインド北東部の未舗装路にも、アジアハイウェイ1号線を示す「AH1」の看板を見つけました。
感慨深かったなー。
アジアハイウェイ1号線の旅はまだ途中です。
東京から今回の旅のスタート地点バンコクへ、ゴール地点コルカタからトルコへ。踏破しなければならない都市はまだまだあります。
旅の終わりに僕がTwitterへ投稿したコメントを引用します。
旅も終焉を迎え、空港なうです。
— ぴーす (@peace0727) September 23, 2019
今回はタイからインドまで最近開かれた陸路のルートを手探りで巡りました。
沢山の出逢いがあり、笑いあり、涙はそんなにないか…良い経験ができました。一言では語り尽くせません。
ミャンマー、心臓をえぐり取られる気持ちになった少女の乞食。
— ぴーす (@peace0727) September 23, 2019
インド、年齢、ヘアスタイル、名前(ぴーす)と色々同じで意気投合して夜の盛場で遊んだインド人
バングラデシュ、もう全員!
色んな出逢いがありました。
「乞食」という単語は、現代において不適切な表現であると理解していますが、僕が得た彼女の印象は「物乞い」でも「ホームレス」でもなかったので、あえて「乞食」の表現を使いました。
次に、旅した各国の印象などを書いておきます。
実は今回の旅の2ヶ月前に、マレー半島をシンガポールからタイまで縦断しました。この旅については、機会があれば書きたいと思います。
タイでは、バンコクの屋台を撤去する政策が2016年から施行されたらしく、屋台街の規模がずいぶん小さくなっていました。あれほど賑わっていたカオサンロードの屋台もほとんどありません。
僕が好きだったカオマンガイの屋台も無くなっていました。
バンコクの魅力が減ってしまい、少し残念です。
今回の旅では、スタート地点と帰りの経由地がバンコク。他の街には行っていません。
バンコクは大都市なので、何をするにも困ることはなく、とても過ごしやすい街でいいのですが、何度も訪れたことがある僕にとっては飽きた感が否めませんでした。
個人的には、タイの魅力は地方の方が感じられるかな。
まだ行ったことの無い場所に行ってみたい。
ミャンマーは急ぎ足で通り過ぎた感が否めません。
街ブラはヤンゴンでの1日だけ。
なのでミャンマーの魅力があまりわかっていないのが正直なトコ。
今回の旅で一番印象に残っているのは、ヤンゴンで会った少女の乞食。
彼女の誰へ向けるでもない、それでいて必死な目と声は僕の心に突き刺さりました。
世の中は理不尽なことが多いけど、彼女が背負っている理不尽と言うか業と言うか、そんな物はあまりに重すぎる。
僕には何もできないもどかしさ。
できれば僕が去った後、渡した数枚のお札を見ながら「また馬鹿な旅行者が金をくれた」って不敵な笑みを浮かべて欲しい。
そうしてくれれば僕も少しは救われるし、救われたい。
またミャンマーは非常にインフラが遅れている印象を受けました。
都市部を繋ぐ道路以外は、日本では考えられないぐらいの悪路でした。
ただの旅行者である僕がミャンマーのインフラの享受にあやかる必要は無いですが、ミャンマーの発展のためにインフラを整えて欲しいと感じました。
そうすれば地方部から都市部へ労働力が流入しやすくなったり、生活水準の格差が少しは均一化されるんじゃないかな?
同じ100kmでも整ったインフラと悪路じゃ距離感がまるで違う。
帰国後調べたら、日本のODAはミャンマーに対して十分援助しているようなので、このままこれを継続して欲しい。
ミャンマーに行く機会がある人がいたら、今は飛行機での移動をおすすめします。
この地域へは、行く前からワクワクしていました。不安はそれ以上あったけど。
僕のインドの印象は、23年前に初めての海外旅行でインドに行った時のまま止まっていました。
その時には、インド北東部は入域許可証がなければ入れない地域だったし、許可証があっても入れない都市が沢山あったと記憶しています。
未だにガイドブックに詳細は書かれていないし、ネット上にもほとんど情報がありません。
こんな地域へミャンマーから入ることには冒険心をくすぐられました。
実際に行ってみて感じたのは、僕が想像する「インドのイメージ」とは少し違う空気感。なのに「インドのイメージ」からそこはかとなく逸脱しきれないインド感。
この辺、上手く説明することができない。
行けばわかるさ。
歴史に詳しくない僕にとって、インパールは「たぶん激戦地?」ぐらいしかわかっていませんでした。
遠い異国の地、過酷な作戦下で亡くなられた多くの英霊達はどれほど無念だっただろうと考えることができました。
交通機関も宿も飯屋も旅行者には優しくなかったし、見所もあまり無かったけど、一味違ったインドを感じることができる地域でした。
バングラデシュでは、書き切れないぐらい沢山のヒーロー現象がありました。
この現象は、旅行者によってはウンザリする人もいるみたいだけど、僕にとってはこの国の人の明るさや優しさ、幸福さを肌で感じることができて嬉しく感じました。
この国の人達が僕と色々話したい気持ちがあったように、僕もこの国の人達と色々話したかったから。
他の国に行った時も「色々話したい!」って思うけど、自分の英語力や相手の英語力、そしてなにより僕のシャイな一面が邪魔してなかなか一歩踏み出せない。
バングラデシュでは多くの人に優しくされ、チャイやタバコをおごってもらいました。
日本ではタバコのイメージは悪いけど、コミュニケーションのアイテムとして、タバコやチャイを奢る行為が普通にありました。
「タバコ(またはチャイ)をおごるよ」は「君と話がしたい。ゆっくり話でもしないか?」の意味だと好意的に受け取っていました。
それほど長くいたわけじゃないけど、毎日誰かと出会って、何かが起こって、何かを発見して、感動がありました。
リピートしたい国ナンバーワン!
旅行者が少ないと言われているバングラデシュ。
最初から最後まで、外国人は誰一人として見ませんでした。
いや、思い返せばバンコク以外で外国人旅行者は見ていないや。
23年前、デリーへ入国してコルカタ(当時はカルカッタ)から帰国しました。
今回もコルカタがゴールの地となりました。
街ブラしながら気づいた23年前との違いは
って感じです。
物乞いが減ったのは、インドが豊かになったのかな?
そうだとすれば嬉しい。
そうそう、前にコルカタを訪れた時には、それ以前と比べて物乞いが減ったと言われていました。
その原因が「インド政府が物乞いをトラックに乗せてデカン高原に捨てたから」って言われていたことを思い出しました。
旅行者の噂の類だけど、インドだけにありえない話でもない。
街を走るタクシーやオートリキシャーは以前のまま。
それがまだ現役。今やクラシックカー。(当時もクラシックカーだったけど)
インドは23年の歳月を経てもちろん変わったけど、一番変わったのはインドと言う強烈な個性のある国を受け止める自分の心だったように思います。
コルカタでは友達もできたし、一緒に遊んで楽しかった。
ジミとは今でもLINEで連絡を取り合っています。
午前中に成田到着。
もちろん座った姿勢で熟睡なんてできなかった。
首がグラグラした状態で寝れる人が羨ましい。
出国の時と同様に、入国の機械式ゲートを通過してパスポートにスタンプを押してもらう。
最近はお願いしないと押してもらえない。
パスポートのスタンプは集まると嬉しいので、忘れずにもらいたい。
税関の審査を終えてゲートを出ると、TV番組「YOUは何しに○○へ?」がロケ中。
本当に入国したばかりの人にアポ取ってるんだ。
バスと電車を乗り継いで、自宅へ着いたのが夕方。
嫁さんはまだ帰っていない。
家のドアを開けて「ただいまー」と言うと、嬉しそうなオカメインコの声。
僕のこと、憶えてくれているみたい。
カゴから出してあげると思いっきりデカいウンコ。
無事帰宅。
スマホにつけているお小遣い帳を見返すと、この日の晩に近所のラーメン屋に行ったみたいなんだけど、まったく記憶に無い。
そして翌日には二郎に行ったらしい。
今回の旅を一言で言うと苦行。
ケツが痛くなりながら、長距離バスにずーっと乗っていた印象。
前半は精神的に辛かった。「もう帰りてーなー」って思っていた。
後半は日々の出会いやハプニングを楽しめた。
その辺はまとめとして文章を書いてみようと思う。
ーーーこの日のミッションーーー
ーーーーーーーーーーーーーーー
この日は帰国日。
出発は深夜1時頃。
そして宿のチェックアウトは12時まで。
特にやりたいことは無いので、宿を出たら目的なく街ブラする他ない。
ギリギリまで宿でゴロゴロして、12時にチェックアウト。
荷物は宿に預かってもらうことにする。
近くのカオサンまで歩いて、パッタイと空芯菜炒め。
カオサンのパッタイともこの日でお別れ。
この日はあいにくの雨で、街ブラ日和ではない。
「別に行くトコ無いしなー」と少し困る。
とりあえずマッサージで時間を潰す。
苦手なタイ古式マッサージ。
「せっかくタイに来たんだし、もったいない!」と最後の悪あがきで受ける。
やっぱり痛くて苦手。
旅行の最終日って、悪あがきして色々なものを食べたり、買ったりしちゃうのは僕だけかな。
何か他にお土産になる物があるかと思ってコンビニに入ると、効きそうな栄養ドリンクを発見。
また最後の悪あがきをしてしまう。
それでも当然時間は余るので、カオサンから北の方へ歩いてみる。
静かな住宅地でローカル感満載。
歩いていると雨が強くなってくる。
ヤバい。スコールが始まる。
ミャンマーで買った傘を急いで鞄から出して差すけど、傘じゃ間に合わない豪雨。
ちなみにこの傘はすでに壊れかけている。
そしてここは住宅街。
雨宿りなんてできない。
急いでカオサン方面へ走ると、小さなカフェを発見。
雨が止むまで休むことにする。
スコールなんて30分もしたら止むかと思っていたけど、一向に止む気配が無い。
1時間ぐらい待って少しだけ雨の勢いがおさまったので(それでも大雨)、頑張って外に出る。
まだ時間が余っているので、本日のマッサージ第2弾。
さっきのタイ古式マッサージで身体が痛くなっていたので、今回はフットマッサージ。
タイで時間を持て余したら、やっぱりマッサージ。
フットマッサージは至高。
そうこうしていたらすでに17時頃。
通常だと、空港までタクシーで1時間弱ぐらい。
でもバンコクの夕方は交通渋滞が酷いので、倍ぐらい時間がかかるかもしれない。
またこの時間帯は乗車拒否や料金を吹っ掛けられて値段交渉が大変。色々面倒臭い。
早目にバンコクから出ることにする。
宿に預けた荷物を取りに行ってから、タクシーが捕まる場所まで歩く。
カオサン周辺にいるタクシーは、旅行者相手に高い料金を吹っ掛けてくるので、少し歩いて流しのタクシーを捕まえる。
タクシーは順調に走って、19時頃にドンムアン空港に到着。
まずは腹ごしらえ。
バンコクに着いた時にも食べたおかず飯屋へ直行。
やっぱりおかず飯は美味い。
その後は空港内をウロウロしたり、(床にだけど)横になれる場所でスマホをいじったりしながらチェックインまで待機。
ちなみにこの横になれる場所は、国際線ターミナルの3階か4階にある展望デッキ。(記憶が不確か)
トイレが近くにあるし、ほとんど人が来ないので、床で横になることに抵抗が無ければおすすめ。
ベンチは少しあるけど、大体誰かが座っている。
いい加減飽きたところで、チェックインの時間。
カウンターに行くと当然日本人が多い。
いつもこのタイミングで少しホッとする。
もう日本語喋っていいんだー(おのれの語学力不足)
困ったことがあっても不安になる必要は無いんだー(他力本願)
成田でチェックインした時と同様に、パスポートだけでチェックインできるか試してみる。
結果、やっぱりOK。(タイライオンエアーの場合)
航空会社によってEチケットの扱いは違うみたい。
でもやっぱりプリントアウトした紙は持っていた方がいいかも。
出国審査と手荷物検査を終えて、免税店エリアに入ったのが22時前。
深夜1時の搭乗までは時間がある。
少し腹に入れておこうと思い、マクドナルドのマックチキン。
うん。日本と同じ味。
その1時間後、売店で売っていた牛肉のハンバーガーをパクリ。
僕の胃袋はとどまることを知らない。
と言うか、旅の終わりが名残惜しくての悪あがき。
満腹になった僕は、飛行機に搭乗して速攻で就寝。
この日も特にやることは無い。
帰国までの時間潰しみたいなもの。
朝起きて少し街ブラ。
屋台でフライドチキンを食べたり、食堂でカオマンガイトートを食べたり。
カオマンガイトート:チキンスープで炊いたご飯に揚げ鶏を乗せた美味しい料理
店の場所はココ。
食べて思ったのは、僕はカオマンガイが好き。
揚げた鶏は好きだけど、ご飯と一緒に食べるのは茹でた鶏の方が合う。
好みの問題だけど。
さて、やることも無いのでウィークエンドマーケットに行ってみることに。
このマーケットに行くのは2回目。
1回目はその広さに疲れて全部回れなかった。今回は行けなかった場所を見たい。
ペットもいるらしいので、そのエリアを重点的に。
タクシーに乗って降ろされたのは、ラッキーにもペットエリアの近く。
子犬とか熱帯魚とかを売っている小さな店が所狭しと並んでいる。
その中で気になったのは小鳥屋さん。
なぜなら僕(正確には嫁さん)はオカメインコを飼っている。
いるいる。
可愛いオカメインコが沢山いる。(写真撮影NGだったので写真は無し)
見ていて飽きない。
他のインコやオウム系の店も何軒か見て回る。
まだ子供かな。カワイイ。(この店は撮影OK)
狭くて風通しの悪い場所だったので、すぐに疲れて休憩。
アボカドとパッションフルーツのジュースを見つけて飲んでみる。
美味い。
その後は少しプラプラ。
お土産屋さんも飽きたので宿に戻る。
途中のお茶スタンド(って言うのかな)でタピオカミルクティーを買って、宿でゴロゴロしながら休憩。
店の場所はココ。
夕方になり、夕飯を食べに出陣。
また二郎系に行くことにする。
翌日の夜に帰国便に乗るから、今のうちに食べれる物はできるだけ食べておきたい。
この日に目指したのは、タニヤ通りにある「内田屋」。
初めての店でちょっとワクワク。
タニヤ通りは日本人街になっていて、カラオケ(たぶんお姉ちゃん系だけど、入ったこと無いので知らない)や、日本食レストランばかりある。
第一言語が日本語、第二言語がタイ語、ずーっと離れて第三言語が英語みたいな場所。
タクシーを降りると、目の前に日本居酒屋の呼び込み。
呼び込み「(日本語で)今晩ココで飲みませんか?」
僕「内田屋ってラーメン屋に行きたいんですが」
呼び込み「あ、それならあそこですよ」
安心の日本語。
教えてもらった方角へ歩いていくと内田屋を発見。
店の場所はココ。
カウンターに座って、メニューを見て注文。
「二郎ラーメン」着丼。
麺リフト。
ジロリアンとしては本家の二郎にはかなわない印象。
どちらかと言うと、前回食べた「のじ屋ゆうし」の方が好み。
感想を書くと
麺良し、スープやや物足りない、豚やや物足りない。
(こう書くと低評価に見えるけど、十分満足)
腹いっぱいになってから、少し街ブラ。
途中にあった土産屋になんとなく入ってみたら、店員から声をかけられる。
店員「どれが欲しい?」
僕「いや、見てるだけ(どれも欲しくない)」
店員「これは~」
あまり興味無い説明が始まる。
僕「これっていくら?」
買う気も無いブッダのお面を指差す。これが間違いの始まり。
店員「これは950バーツ」
僕「高いね。いらない」
店員「いくらなら買う?」
なんだか面倒な流れになりそう。
買う気は無いので、この返答は「いくらでも買わない」が正解なんだろうけど、先に値段を聞いた手前その返答はできない。
絶対に下がらないだろう金額を言って、店員を諦めさせる作戦に出る。
僕「200バーツ」
店員「850バーツ!これでどうだ!」
店員は大袈裟に言いながら、強引に話を進めてくる。
僕「いや、200バーツじゃないと買わない」
店員「よっしゃ!800バーツ!今袋に入れるから」
僕「いやいや待って」
こんな問答を繰り返して、なんと200バーツまで下がってしまう。
こうなったら「やっぱ、買わない」とは言えない。
950バーツを200バーツまで下げた僕の勝ちとも言えるけど、まったく要らない物を買ってしまった僕の負けとも言える気がする。
(このやり取りは、Twitterで300バーツと書いたけど誤記。確認したら、最終値は200バーツ。どーでもいっか)
この後、お面を梱包してくれた別の店員が、チップを要求したのは忘れない。
払わなかったけど。
お面は自宅の掛け軸をかける場所にかかげてある。
帰国便は翌日の夜なので、実質この日がバンコク最後の夜。
場所を移動して、アソーク駅近くのゴーゴーバーで水着のお姉ちゃんを見つつビール。
何杯か飲んで、そそくさと退散。
やっぱりゴーゴーバーは飽きた感が強くてあんまり面白くない。
僕にとってゴーゴーバーは、時間潰しと言うか、酒飲みたいだけと言うか、そんな場所。
他にバンコクの夜で楽しいことがあったら教えて欲しい。
嫁さんとバンコクで夜を過ごすなら、ルーフトップのバーに行くとか、ムーガタを食べたりしたいけど、1人だとなー。
ムーガタ:タイの鍋みたいな食べ物
宿に帰る時、せっかくなのでGrabでタクシーを呼んでみることにチャレンジ。
Grab:タクシーの配車サービス。スマホアプリで呼べる
ちなみにインドで知り合ったジミがタクシーを呼んだのはOLAと言うインド版Grab。
大通りまで出てアプリを起動。
自分の顔写真を撮ると、アプリが近くのタクシーを呼ぶ。
タクシーの位置がマップに表示されて近づいて来る。
マップのタクシーは通り過ぎてUターン。
またマップのタクシーは通り過ぎてUターン。
またまたマップのタクシーは通り過ぎてUターン。
タクシーの運ちゃんは僕を見つけられないようだ。
タクシーの運ちゃんからメッセージが来る。
運ちゃん「どこにいるの?」
僕(なんて説明していいのかわからない)
仕方ないので、立っている交差点の写真を送る。
その後、タクシーが何度も通り過ぎるのがスマホを通じてわかるんだけど、目の前にはタクシーが沢山走っていてどれが呼んだタクシーなのかわからない。
僕「ごめんなさい。ダメそうだからキャンセルします」
諦めて流しのタクシーで宿の近くまで帰る。
Grabは人やタクシーが多い場所では使いづらいかも。
タクシーを降りたら近くのセブンイレブンに入って、嫁さんや実家へのお土産をセレクト。
僕がお土産にいいなって思っているのは「DENTISTE’」って言う歯磨き粉。
口の中がサッパリしておすすめ。
最後に宿の前にある屋台で焼き鳥を何本か買って、宿でムシャムシャしてこの日は終了。
ーーーこの日のミッションーーー
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この日は移動日。
と言っても、バンコク市内で宿を移るだけ。
移動先の宿はカオサンから歩いて少しのランブトリ地区。
宿を移る理由は、そっちの方が安いから。
以前は、カオサン通りの中央付近にある宿を常宿にしていたけど、最近はランブトリの宿が常宿。
清潔だったり、カードキーだったり、部屋が広かったりで、個人的にお得感満載。
昼までダラダラしてから、チェックアウトしてカオサンへ。
宿へ向かって歩いていると、カオサンでお決まりのマッサージ屋の呼び込み。
マッサージ屋「マッサージ安いよ」
僕「うーん。今は荷物あるし、宿に行きたいんス」
マッサージ屋「宿はどこ?」
僕「ランブトリービレッジ」
マッサージ屋「あー。それはあっちだよ」
僕「じゃー、チェックインしたらマッサージしに来ます」
マッサージ屋「待ってるね」
後でマッサージを受ける約束。
少し歩くと飯屋を発見。
昼飯を食べることに。
カオサンと言えばパッタイ。
カオサンはパッタイ屋が多い印象。
他の地域では、カオサンほどパッタイ屋は見ない。
外国人旅行者にはパッタイがウケるのかな。
ちなみに僕の好きなタイ料理はカオマンガイとカオカームー。
他にあまりタイ料理を知らない。
カオマンガイ:チキンスープで炊いたご飯に茹で鶏を乗せた美味しい料理
カオカームー:トロトロに煮込んだ豚をご飯に乗せた美味しい料理
宿に着いてチェックイン。
荷物を置いて身軽になったので、さっきのマッサージ屋に行ってみることにする。
宿の場所はココ。Rambuttri Village Inn & Plaza。
お願いしたのは1時間のフットマッサージ。
タイ古式マッサージは苦手。
痛いし、最後の仕上げに首をゴキってするのが怖い。
気分でたまに受ける時も「最後の首ゴキだけはやめてください」って言っている。
マッサージが終わって気分良く歩いていたら、クイティアオの店。
クイティアオ:タイヌードル
この店は美味いし朝からやっているので、カオサンに泊まった時には毎度お世話になっている。
もちろん食べる。
店の場所はココ。セブンイレブンの隣。
夜になるまで宿でダラダラして、少し腹が空いたところで再度出陣。
宿の前はこんな感じで、毎晩ドンチャン騒ぎのカオサンとは大違い。
カオサンから少し離れた屋台街はまだ生き残っている。
イカ焼き実食。
少し歩いてカオサンへ行き、ビール。
ビアチャンが好き。
その店にヤムウンセンがあったので、これも注文。
ヤムウンセン:辛めの春雨サラダ
ヤムウンセンも好き。
このヤムウンセン、飛び切り辛い。
鼻水が止まらないどころか、ツツーッと垂れてくる。
必死にすすっても追いつかない。
隣の席におそらく日本人の女性グループがいたんだけど、たぶん「あの日本人、汚い!」と思われていたと思う。
満足した僕は、やることも無いので宿に戻ってこの日は就寝。
朝起きて、何をしようか悩みながらゴロゴロ。
バンコクは何度も来ているので、あえて見たいものや、やりたいことは無い。
いっそのことカンボジアまで行ってハッピーハーブピザでも食べようかと考える。
ハッピーハーブピザ:大麻入りピザ。カンボジアで食べれる店が数軒ある
でも気が付いたらすでに昼前。
今からバスで行っても、この日の内にシェムリアップに着くのは無理。
それに帰国便までにバンコクに帰って来るには強行軍すぎる。
考えた末、カンボジアは却下。
結局、帰国便までバンコクでダラダラ過ごすことに決定。
腹も減ったので、昼飯に二郎系を食べることに。
僕は二郎が大好き。
そしてバンコクには二郎インスパイア系のラーメン屋が数軒あることを知っている。
行こうと思ったのはトンロー駅から歩いて20分ぐらいの所にある「のじ屋ゆうし」。
この店には一度行ったことがある。
蒸し暑い中、駅から歩いて結構疲れた記憶。
今回はタクシーで店に直接行くことに。
タクシーを捕まえて「トンロー ソイ18」って言っても、発音がダメみたいでなかなか通じない。
ソイ:小道のこと
タクシー2台目で心が折れる。
仕方なくBTSでトンロー駅まで行こうと歩いていると、バイタクの運ちゃんが集まる場所を発見。
僕「トンローのソイ18まで行きたいんだけど」
運ちゃん「いいよ」
意外にもすんなり行けることになる。
バイタクで店の前まで直行。
店内に入ると、客は僕だけ。
タイであるにもかかわらず、テレビではミヤネ屋が流れている。
迷いなく「ゆう二郎ラーメン」を注文。
注文してしばらくすると、麺と野菜とニンニクの山が目の前に置かれる。
麺リフト。
うん、コレコレ。
本物の二郎にはかなわないけど、インスパイアとしてはかなりイケてる。
麺は二郎にかなり近い麺。
スープは本家より若干サッパリ目な豚骨スープ。
豚はもっとガッツリしててもいいかな。
これがバンコクで食べることができるのは満足。
店の場所はココ。
夜にスクンビット沿いのナイトマーケットを散策。
このナイトマーケットはナナ駅からアソーク駅へ向かって少し歩いた所。
最近できたのかな?
活気あるローカルなマーケットと言うよりは、少しオシャレで意識高い系。
見て周っても、特に欲しいものは見つからない。
この日は、この後またゴーゴーバーに行ってビールを飲んでから、屋台で焼き鳥的な物を食べて就寝。
重ねて書くけど、僕はお持ち帰りとかしない。
ーーーこの日のミッションーーー
ーーーーーーーーーーーーーーー
起きた時にはまだ頭がグルグル状態。
バンコク行きの飛行機の出発まで時間があるので、若き日に訪れたサダルストリートをもう一度見に行くことに。
通りを見ても、あまり昔のことは思い出せない。
脇道に入ると、食堂と屋台の中間のような飯屋を発見。
思い出した。
以前、物乞いにミルクを買って欲しいとせがまれて買ってあげたり、チャイを飲んだ飯屋だ。
若かりし僕は、胸が詰まってどうしようもない無力感でいっぱいの気持ちになったことを憶えている。
その店でホットサンドを食べることに。
食べていると、流暢な日本語で話しかけて来るインド人が横に座る。
彼の名前はサトシ。
僕は日本語で話しかけて来る人間をあまり信用しない。
なのでテキトーにあしらう。
サトシ「僕のこと信用できない?ネットで調べたら出て来るよ」
そう言ってどこかへ消えて行く。
後で調べたら本当に出て来た。有名人らしい。
悪い奴じゃないみたい。
失礼な態度をしてしまってごめんなさい。
少し街ブラしてラッシーを飲んでから宿に戻る。
店の場所はココ。
チェックアウトの時間ギリギリまで休んでから、空港へ向かうことに。
宿を出てタクシーが捕まりそうな場所まで歩いていると、向こうからティムが歩いて来る。
僕「あれ?何してるの?」
ティム「おお!バンコク行くんだろ?」
僕「タクシーを探そうと思ってさー」
ティム「そうかそうか。気をつけてな」
僕「またね」
偶然にビックリ。
歩いているとラッシーの屋台を発見。
インド最後のラッシー。いただきます。
ラッシーを飲みえて屋台から100mぐらい歩いた時にふとポケットに手を入れると、無い。
無い。
スマホが無い。
ラッシーの写真を撮った記憶はある。
ってことは、ラッシー屋に忘れた?
急いでラッシー屋に戻る。
ラッシー屋「おー!来たか、来たか。お前、コレ忘れていったろ」
僕「ありがとう!」
ラッシー屋は僕がスマホを忘れたことに気付いて、心配してくれていた。
「インドだからもう誰かに取られちゃったかも」と思った自分が少し恥ずかしい。
タクシーを見つけて空港までの料金交渉をすると、予想していた料金と同額ぐらいだったので快諾。
しっかり最後にチップをねだられる。
手持ちがほとんど無いので財布の中身を見せて無事釈放。
空港に着いてからはボケーっと時間を潰してようやくチェックイン。
成田でチェックインした時と同様に、パスポートだけでチェックインできるか実験。
今回はNG。(IndiGo Airの場合)
プリントアウトした紙は必要無かったけど、予約番号を教えないとチェックインできない。
航空会社によって対応は違うみたい。
搭乗まで待っている間にビールを飲んだり、
チキンビリヤニを食べたりして過ごす。
やっぱりビリヤニは僕の口には合わない。
たぶんビリヤニが原因じゃなくて、米が原因だと思う。
タイやミャンマーの米は美味しく食べれるけど、それより西へ行くと米の形がもっと長い。
インド以西の米は合わないのかもしれない。
搭乗したら、あっという間にバンコク上空。
右往左往しながらバスを探して、歯を食いしばりながら狭いシートに座って、見るに耐えない便器を前にした2週間は、飛行機でたった3時間弱の距離。
バンコクに23時頃着陸。入国審査や預け荷物を受け取って0時頃に自由の身。
早く休みたい。
バンコクは何度も来たことがあるので、泊まるエリアはいつも決まっている。
カオサンエリアにある宿と、ナナ駅周辺にある宿。
今回はバンコク滞在4泊のうち、2泊をナナエリア、2泊をカオサンエリアで予約。
理由は特に無い。
タクシーで宿まで行き、荷物を下ろすと緊張が一気に解ける。
宿の場所はココ。Nana City Hotel。
アジアハイウェイ1号線の旅の第一弾は、コルカタを出た時に無事に終えることができたと言っていい。
そして予定より早くコルカタに着くことができたので、バンコクでゆっくり過ごす時間が増えた。
そう、バンコクは言うなればボーナスステージ!
タイは飯が美味い!
酒も簡単に手に入る!
コンビニがあって便利!
さっきまで疲れていたことを忘れて、祝杯をあげようと外に出る。
まずはタイヌードル。
僕はセンレックが好き。
センレック:麺の種類。太さによって名前が異なる
ゴーゴーバーが集結しているナナプラザが近くにあるので、冷やかしながらビールを飲みに。
水着のお姉ちゃん達が踊っている。
中は撮影禁止なので写真は外観のみ。
宿に戻る途中、串焼きを見つけたので購入。
2時半になって、いい加減満足したので就寝。
(この文章の一部はフィクションです)
ーーーこの日のミッションーーー
ーーーーーーーーーーーーーーー
ジミとティムとの待ち合わせの時間は10時。
起きると、頭がまだグラグラしている。
宿を出て2人を待っていると、ティムがやって来る。
ティム「おはよう。ジミと別の場所で待ち合わせているからバイクの後ろに乗って」
僕「わかったー」
しばらく走るとジミが待っている。
ジミ「朝飯食べた?一緒に食べようよ」
僕「いいねー」
3人で地元の食堂へ。
ジミおすすめの食堂。
ローカル感満載で好きな雰囲気。
僕の注文は豆のカレー。
彼らは僕に気を使って、彼らのカレーも少し分けてくれる。
マトンのレバーのカレーがとびきり美味い。
僕「その水、飲んでも大丈夫なやつ?」
ジミは日本で働いていたことがあるから、日本人旅行者が生水を飲まないことは知っている。
ジミ「あー、これはfacility waterだから飲まないほうがいいかも」
facility waterって何だろう。後日調べたけどいまだにわからない。
ジミは言葉を選びながら言っていたので、facility waterはこの水に対する適切な英単語じゃないのかもしれない。
彼らに聞いといてなんだけど、僕は出された水は迷いなく飲むタイプ。
それでお腹を壊したことはあまり無い。
僕「美味かったー」
ジミ「チャラスでも吸う?」
僕「いいねー」
ジミ「じゃ、ティムお願い」
僕が買ったチャラスをティムに渡すと、ティムは器用に作り出す。
人が往来する路上で。
立ったままで。
いいの?
前日も全部ティムが作ってくれた。
彼は紙巻きタバコをほぐしてチャラスと混ぜ、それを器用にタバコに詰め直す流派。
インドではこれが主流らしい。
一服していい感じになった僕達は、次は何しようか話し合う。
ジミ「ショッピングモールを見せたい。君が知っている23年前のコルカタには無かったぞ。あの頃の街と比べてみたらどうだ?」
僕「(あんま興味無いけど)いいよー」
ショッピングモールはつまらなかった。
ジミ「じゃー、次は公園に行こうか!」
僕「(あんま興味無いけど)いいよー」
野郎3人で公園でまったり。
途中、うんこがしたくなって入ったトイレはラッキーなことに洋式。
ジミ「じゃー、次は何する?」
僕「そろそろバングラシー飲みに行こうぜ!」
ティム「俺、仕事あるからそろそろ帰るわ」
僕、ジミ「じゃーねー」
僕とジミはタクシーを拾ってバングラッシー屋へ。
店は普通のラッシー屋。
普通のラッシーを買う客もやって来る。
ジミが店主と何やら話をしてから、店主はバングラッシーを作り始める。
バングラッシーを飲むのは初めて。
ゴクゴク。
当たり前だけど、ラッシーと大麻を混ぜた味。(マンゴーシロップも入れてくれた)
後で強烈に効いてくるって言われているから、万が一に備えて宿に帰ることにする。
僕「帰って休むわ」
ジミ「じゃー、宿まで送るよ」
宿に着いてジミにお礼を言って別れる。
とりあえずベッドに横になってネットサーフィン。
身体はポワポワした感じだけど、期待していたより効いていない。
前日からバカスカ吸っていたから、効きが弱くなっているのかな。
もう1杯飲んでおけば良かった。
チャラスで数本ジョイントを作って一服。
23年前にコルカタに来た時は、駅で知り合った日本人女子大生2人とサダルストリートに泊まった。
ベッドに川の字の真ん中で寝たのはいい思い出。
期待するようなことは何も起きていない。童貞だった僕にそんな勇気があるわけない。
その時に3人でステーキ屋に行った思い出がある。
女子大生A「コルカタではステーキが食べれるらしいよ」
僕「マジ?もう1ヶ月以上肉なんて食べていないんだけど」
女子大生B「しかも牛肉。インドで神様の牛肉」
ビーフステーキを前に笑いを抑えきれない僕が写った写真が、今でも家のどこかにあるはず。
チャラスで頭がグルグルしながらそんなことを思い出す。
僕「今夜はビーフステーキを食べに行こう!」
店の名前は思い出せないけど、今いる宿の近くだと思う。
けどネットで探しても見つからない。
潰れたか?
でもビーフステーキを出す店は他にもある。
夕方になり、ステーキ屋へ出撃。
場所はホテルの地下。
中に入ると薄暗い雰囲気で客は1人もいない。
僕「ビーフステーキください」
そして出て来たのはコレ。
味は普通。
でもインドで牛肉を食べる背徳感が味わえる。
とりあえず満足。
店の場所はココ。
せっかくなので少し街ブラしながら宿へ戻ることに。
マンゴープリン、ウンメェ!
謎揚げ、いまいち。
通りの奥が騒がしい。
ジミの言っていた祭りが始まったみたい。
ジミに危ないって言われていたし、まだチャラスでグルグルしているから、見に行くのはやめておこう。
リスク回避、大事。
宿に戻ってチャラスを吸ったり、ネットしたり、チャラスを吸ったり。
それでもチャラスが余っているから残りは全部丸めてごっくん。
この日はそのまま就寝。
途中トイレに起きた時、頭はグルグル身体はフラフラで便器の前で立つことが大変。
(この文章の一部はフィクションです)
コルカタに着いた僕は、宿までの道順で目印としていたサダルストリートを目指す。
1996年、初めての海外旅行がタイとインド。
その時泊まったのがサダルストリート。
(タイで泥棒にやられて半ベソで宿を出たり、色々なエピソードがある旅だった)
久々に見る光景は、以前と変わったような変わってないような。
でも外国人旅行者は少ない印象。
と言うか、いない。
後でインド人に聞いた話だと、今は多くの安宿がつぶれて、残った安宿には出稼ぎに来たバングラデシュ人が泊まっているとのこと。
そしてトラブルが多く、前の週もバングラデシュ人が死んだらしい。
サダルストリートを歩いていると男性が近寄って来る。
男「どこに泊まるんだ?宿を紹介するぞ」
僕「いや、予約した宿があるから」
男「どこの宿だ?もっと安くていい宿を紹介するぞ」
僕「君に宿の名前は教えない」
男「じゃぁ、チャラスはいるか?」
チャラス:大麻樹脂のインドでの呼称
一瞬考える。
だって好きだから。
でも彼からは買わない方が得策かもしれない。
彼の人となりを見て、少しだけどチクられる可能性があると思った。
僕「いらないや」
男「品質いいから買えよー」
僕「もう一人にしてくれ」
そうこうしながら歩いていると宿に到着。
宿の場所はココ。Hotel Great Western。
宿にザックを置き、少し休んでから街ブラ。
歩いていると後ろから声をかけられる。(また何か売りつけてくるのかな?)
男「日本人?」
僕「そうだよ」
男「俺、日本で働いていたんだ。ヘアスタイルも同じだから声かけちゃった」
ちなみに僕はスキンヘッド。もちろん彼もスキンヘッド。
お互いの頭を見て思わずニンマリ。
最初は警戒していたけど、話すにつれて悪い奴ではないことがわかってくる。
奢ってもらったチャイを飲みながら色々と話をする。
彼の名前はジミ(仮名)。
日本で働いていたことは本当。
僕の住む街のことも知っている。
と言うか、日本の免許証まで持っている。
日本語も話せるけど、話すのは好きではないとのこと。
でもたまに僕が理解できない単語があると、日本語に言い変えてくれる。
言い変える単語のレベルから察するに、日本語のレベルは相当高い。
(後にLINE交換した時、彼が最初に送って来たメーセージは日本語で「ジミです」)
僕の英語力が低いせいもあって、インド人の英語は聞き取るのに苦労するんだけど、ジミの英語はとても聞き取りやすい。
ジミも僕の英語は聞き取りやすいと褒めてくれる。
ジミ「インドで見る日本人旅行者は英語がボロボロだけど、君の英語レベルなら大丈夫だと思うぞ」
僕(やったー!本場の英語話者に褒めてもらったー!)
ちなみに僕の英語レベルはTOEIC 520点。それほど凄くはない。
僕「ところでカレーとマサラの違いがわかんないんだけど、何が違うの?」
ジミ「うーん、スパイスとか?」
僕(なるほどわからん)
僕「インド人とバングラデシュ人って見分けられないんだけど、わかるもんなの?」
ジミ「俺からしたら、日本人と韓国人と中国人の見分けがつかないようなもんだよ」
僕(納得)
ジミと話していると、色々と共通点がある。
髪型(頭型?)、年齢、結婚した年(ただしジミは離婚)、イニシャル、そしてチャラスが好き。
ジミ「友達がいいチャラスを持っている。強要はしないけど欲しいなら友達を呼んであげるよ」
僕(ほほう。これはいいチャンスが巡って来た)
僕「じゃぁ、お願い」
ジミ「オッケー!友達と近くの公園で待ち合わせよう」
一緒に近くの公園まで歩いて、ジミの友人を待つ。
待っている間にインドの大麻事情について色々聞いてみる。
わかったことはこんな感じ。
バングラッシー:大麻をすり潰してドロドロにしたものをラッシーに入れた飲み物。バラナシが有名
20分ぐらいするとジミの友人が到着。
彼の名前はティム(仮名)。
3人で近くのレストランへ移動して、ビールを注文。
彼らのおすすめのツマミはきゅうりに塩胡椒をかけたもの。
これがかなり美味い。
ほとんど僕が食べてしまう。
そしてティムが持って来たチャラスをご開帳。
包みは2つ。
迷わずカシミール産を5g購入。
ちなみにカシミール産はクオリティーの高さで有名。ブランド物のチャラス。
そしてティムと2人でレストランのバルコニーに移動して一服。
二人で1本吸い終える頃にはいい感じ。
クオリティは悪くない。
ジミが待つ席に戻って、しばらくビールを飲みながら談笑。
ジミ「インドで色々体験したいだろ?インド版ゴーゴーバーへ行こうぜ!中でチャラスも吸えるぜ!」
ジミは相当酔っ払っている。
僕「インド版ゴーゴーバー、見たい!」
僕も相当酔っ払っている。
ちなみにゴーゴーバーとはタイにあるお姉ちゃんが水着で踊っているバー。お持ち帰りも可能。
僕はビールを飲むぐらいでお持ち帰りはしない派。いつも笑顔で旅行を見送ってくれる嫁さんを裏切ることは無粋。
そしてなにより、ゴーゴーバーは飽きた感がある。
僕達は店を出て、タクシーでバーへ向かう。
バーは怪しい雑居ビルの地下。
1人だったら絶対に入らない雰囲気。
中に入ると騒がしい生演奏。
お姉ちゃんは踊っていない。
ジミは店員に何か確認。
ジミ「ココはダメだ。次へ行こう」
2店目。
今度はお姉ちゃんが踊っている。
水着ではなく、裸でもなく、サリーを着て。
ふくよか、ふくよか、ヤンキー、ゲッソリの4人。
音楽はもちろんインドの曲調。
踊りも全然セクシーじゃない。
3人でウイスキーを飲みながら見ていたんだけど、正直何が楽しいのかわからない。
でも2人はノリノリ。(特にジミ)
インド人ってこういうのに興奮するのか、と勉強になる。
僕「(つまんないから)チャラスでも吸おーぜー」
ジミと2人でバーのトイレで一服。
さすがに客席ではマズいのかな。
ウイスキーもあって、さすがにグラグラしてくる。
次に行ったのはローカルな酒場。
沢山のインド人が酒を飲んでいる。
こういう雰囲気、好きだなー。
僕達はまたウイスキーを飲みながらくだらない話。
酒が入ると話が弾む。
しばらくすると
ジミ「さっきのチャラスはいいだろ。あと5gあるから買っといたほうがいいぞ」
僕「けど明後日バンコクへ行くから消費しきれないよ」
ジミ「モノはいいし、持っていて損は無いぞ。宿に戻ったらどうせ吸うんだろ?」
追加で購入。
コルカタを出るまでに消費できる気がしない。
ジミ「明日はどこに行くの?」
僕「何も考えていない」
ジミ「じゃー、明日も一緒に遊ぼうぜ!何したい?」
僕「バングラッシーが飲みたい」
翌日も一緒に遊ぶことになる。
いい加減疲れたところで3人でタクシーに乗って宿まで帰還。
帰り道に見た街は騒がしかった。
翌日の夜は大きな祭りらしい。
ジミ「祭りの日は悪い奴も多いから、あまり出歩かないほうがいいよ」
インドの祭りが危ないってのは昔から変わらないらしい。
ベッドに横になるといい感じにグルグルする。
トイレの窓を開けて、チャラスを一服。
2つある5gの包みの1つが残り少なくなったところで就寝。
ーーーこの日のミッションーーー
ーーーーーーーーーーーーーーー
車内が騒がしくなって目が覚める。
どうやらトイレ休憩らしい。
バスを降りると、真っ暗な中にポツンと寂しげなトイレの明かり。
中に入ると、うん汚い。
有料のトイレなのに汚い。
予想を裏切らずに汚い。
息を止めて用を足す。
そして再びバスは走り出す。
また車内が騒がしくなって目が覚める。
今度は川を渡るためにバスごと船に乗ったみたい。
バスを降りると、船には沢山のバスが詰め込まれている。
トイレに行ける時に行っておこうと思い、バスを降りてトイレ探索。
トイレのドアを開けて中に入って衝撃。
うん、凄く汚い。
今まででナンバーワンに汚い。
便器が詰まっていて、そこに皆がするもんだから、大と小の混合物があふれている。
表面張力の限界をはるかに超えている。
こんな所を目がけて僕のキャノン砲を打ち込むわけにはいかない。
確実に跳ね返りが来る。
それ以前に、便器にこれ以上近づけない。
トイレの隅に排水溝があるのを見つけて、そこに向けて放水することにした。
次に起きた時は国境目前。
車掌さんが前の乗客から順に何か話しながらお金を受取っている。
でも僕の順番になると車掌さんは行ってしまう。
「外国人には関係無いことなのかな?」と疑問でいっぱい。
ベナポールに着いてバスを降りる時に、さっきの疑問について聞いてみる。
どうやら出国カードや出国税の代行屋を使うかどうか聞いていたらしい。
聞いてくれよ。
どうしようかと考えたけど、国境で時間がかかってインド側のバスを乗り過ごしたら困るから頼むことに。
出国税は500タカ、代行手数料は150タカ。
ここでパスポートを預けることになる。
そしてインド側で待っているバスに乗る目印に、僕の服にシールが貼られる。
ーーーお役立ち情報ーーー
ーーーーーーーーーーーー
車掌さんが先導して、乗客皆でイミグレへ向かう。
だんだんと人が多くなり、何度もはぐれそうになる。
必死に着いて行く。
イミグレ前で僕達の一団は待機。
すでに長い行列。
他にも僕達のような一団がいくつかいる。
代行屋がその一団の所へやってきて、パスポートを見ながら名前を読み上げている。
呼ばれた人から順にパスポートと諸々の書類を受け取るシステムらしい。
僕達の一団には一向に代行屋が来ない。
行列はどんどん進んで行く。
インド側のバスがいつ出るのかわからないので焦る。
やっと代行屋が来て名前を読み上げるんだけど、僕の名前は呼ばれない。
呼ばれないことは、読み上げる前からわかっていた。
代行屋の持っているパスポートの束はすべて緑色。僕の赤いパスポートが入っていないことは一目瞭然。
焦る。焦る。焦る。
僕だけが一団から離れてしまう。
インド側のどこでバスが待っているかわからないし、置いて行かれることは十分にあり得る。
そもそも大事なパスポート、本当に戻って来るよね?よね?
なんで僕のパスポートだけ戻ってこないの?
不安に包まれる。
しばらくして、ようやく代行屋が僕のパスポートを持って来る。
パスポートと一緒に受け取る出国税の紙はコレ。
この紙が無いと出国できない。
急いで行列に加わってイミグレのカウンターに並ぶ。
何個もあるカウンターは、どれも大行列。
一団とはぐれて焦っているけど、今できることは並ぶことしかない。
それにしても列は進まない。
進まない。
進まない。
進まない。
やっと順番が来る。
イミグレの職員はパスポートを受け取ることなく、僕を見て一言。
職員「お前はあっちのカウンターに行け」
僕(マジっすか?こんだけ並んでマジっすか?)
言われた方へ行くと、誰もいないカウンターに目立たないように「外国人用」と書かれている。
そう。カウンターには誰もいない。
イミグレ職員がいないんだよー!!!
神はまだ試練を与えるのか!!!
うん決めた。もうバスには乗れない前提で行動しよう。
その方が精神衛生上いいだろう。
しばらく待ってみるけど、もちろん誰も来ない。
近くのカウンターでバングラデシュ人の出国審査をしている職員に言ってみるけど解決に至らない。
なぜなら大行列を作っているバングラデシュ人の出国で忙しいから。
でも大丈夫。だって僕はバスに乗り遅れる覚悟を決めたから。
コルカタまでどうやって行くかって?そんなこと知りません。
結局、職員が来るまで20分ぐらい。体感的には2時間ぐらい。
職員は僕のパスポートの情報をPCに入力しながら不思議そうな顔。
そして何度も入力し直す。
何度も何度も。
そして他の職員を呼んで、僕は別室送り。
でも大丈夫。だって僕はバスに乗り遅れる覚悟を決めたから。
別室にあるPCで僕の情報をまた入力。
結果は同じみたい。
パスポートに問題があるとのこと。
いや、問題はそのシステムだろ!もしくは入国した時にイミグレが入力し間違えたかだよ!
心の中で猛烈なツッコミ。
20分ほど経過して、ようやく無事出国。
でも大丈夫。だって僕はバスに乗り遅れる覚悟を決めたから。
イミグレの建物を出ると、出国税の紙がいたる所に落ちている。
チェックする職員はいない。
こんなんでいいのか?
インド側のイミグレのカウンターに並び、お決まりの入国審査が終わると、やっとパスポートに入国スタンプをゲット。
無事インド入国。
これがインド側から見た国境。
さて、両替しなくちゃならない。
と思ったら、目の前に両替屋。
手持ちの米ドルとバングラデシュタカをインドルピーに両替。
少し歩くと男性が近づいて来る。
どうやらバスの係員らしい。
バングラデシュ側で服に貼られたシールを見せると、近くにあるバスのチケット屋を指差して「あそこで待ってろ」と言われる。
正確には、シールはすでに粘着力を失っていたので、持っていたクリアファイルに挟んでおいていた。
どうやらバスに間に合ったらしい。
ーーーお役立ち情報ーーー
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待合室にはダッカから一緒だった人が数人バスを待っている。
(バスは複数便あって、出入国が終わった人からバスに乗って、いっぱいになったら発車する方式?)
9時頃にバスが来たので乗り込む。
4列シートのバス。
ダッカで指定した席は国境までしか有効じゃなく、国境からコルカタまではテキトーに詰め込むらしい。
12時頃に軽食休憩になって、さらに走ること1時間ぐらいでコルカタに入る。
コルカタに入ると、乗客がパラパラと降りていく。
終着点で全員が降りる方式じゃない雰囲気。
車掌さんが僕の所へ来る。
車掌さん「どこで降りる?」
予約していた宿は安宿街で有名なサダルストリートから歩いて10分ぐらいの場所。
僕「サダルストリートで降りたい」
結局、僕は終着点で降りる。
サダルストリートの近くがバスの終着点だったから。
ーーーお役立ち情報ーーー
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着いた場所はココ。