旅とか雑記とかを冗長に

アジアハイウェイ1号線の旅 激走東南アジア編【11日目①】オールドダッカ街ブラ、魑魅魍魎の潜む街


ーーーこの日のミッションーーー

  • オールドダッカを街ブラする
  • コルカタ行きのバスに乗る

ーーーーーーーーーーーーーーー

アブドゥールとの待ち合わせは10時。のんびり起床。

宿は朝食付きだったので、ここぞとばかりに食べる。

待ち合わせ時間になり宿の外に出ると、アブドゥールが待機。

前日にガイドブックを見て案内して欲しいと思った場所は3個所。

  • スターモスク
  • ショドルガット(船着場)
  • おまかせでローカル感あふれる市場

観光名所にはあまり興味が無い。

目的なく街をブラブラするのが好き。

本当にやりたかったのはオールドダッカの街ブラ。

暑い中、アブドゥールは汗だくになりながら身体の大きな僕を運んでくれる。

ありがとう。

僕を乗せたリキシャーはオールドダッカに入る。

路地が細くなってくる。

オールドダッカは魑魅魍魎の潜む街のようで、とても興奮。

そうそう、こんな街が好き。


しばらくするとスターモスクの前で停車。

僕にとって初めてのモスク。

初めてイスラム教を感じる場所。


壁には複数の時刻が表示されている電光掲示板。

尋ねると、お祈りの時間を示しているとのこと。

1日にそんなにお祈りしてるの?

壁のタイルには富士山も。


スターモスクの場所はココ。

次に連れて行ってもらったのはショドルガット。

付近はとても活気がある。

東南アジアのこういう光景は本当に好き。


リキシャーを降りてさらに細い路地を抜けると、視界が開けてショドルガットに出る。

汚い川に沢山の小舟が浮かんでいる。


ショドルガットの場所はココ。

アブドゥールがタバコを奢ってくれる。

バングラデシュ産のタバコを吸いながらアブドゥールと談笑。

(タバコは賛否両論あるけど、コミュニケーションは進む)

そんな時、目の前に一人の物乞い。

40代ぐらいの女性。

髪はボサボサ、肌はボロボロ、すごく汚い。

そして全裸。

ビックリと言うか、衝撃と言うか、もう唖然。

僕は少額のお金を渡したけど、彼女は満足しない。

僕の腕を掴んで大きな声で何か訴えてくる。

さすがにこれには周りの人が止めに入る。

彼女が何を話しているか理解できなかったけど、話し方でたぶん知的障害を持っているんじゃないかと思う。

(彼女に知的障害があると仮定して)今でも多くの国で、障害を持ちながら生きていくのは大変なんだと改めて感じる。

アブドゥールから「知り合いが船頭をしているから川を渡らないか?」と提案。

うん、渡りたい。

その小舟に乗ってみたい。

小舟はゆっくりと岸から離れて、対岸を目指す。


小舟は思ったよりも不安定。

後ろを振り返るような小さな体重移動ですら慎重にしなくてはならない。

ゆったりした時間が流れ、アブドゥールと互いの家族のことを話す。

バングラデシュでは、昔の日本のように1世帯に対する子供の数が多いらしい。

日本の場合、僕の世代では1世帯に子供は1~2人ぐらいだと教えると、彼も船頭もすごく驚いている。

そうこうしているうちに対岸へ上陸。

対岸は大規模な船の修理工場で、多くの人が働いている。


奥へ進むと細い橋。

橋の下はゴミだらけ。


さらに進むと再び活気づいてくる。


ローカルな市場に到着。

肉、野菜、魚と何でも揃っていて、とても活気がある。

市場の人達は皆、僕を優しく迎えてくれる。

市場の場所はココ。

満足した僕は、商店でぬるいジュースを飲んでから対岸に戻ることに。

飯でも食ってから、宿に戻りたい。

リキシャーに戻ると、タイヤの空気が抜けている。

アブドゥールは僕にすまなそうに謝り、2人で近くの空気入れ屋までリキシャーを押して歩く。


タイヤに空気を入れてから、飯屋にGo!

アブドゥール「なにか食べたいものは無いか?」

僕「うーん、よくわかんないからおすすめの店に連れて行って」

アブドゥール「じゃ、ビリヤニなんかどう?美味い店知ってるよ」

僕「じゃー、それで」

彼が連れて来たのはハジビリヤニという店。

ガイドブックにもある有名店とのこと。

食べたのはもちろんビリヤニ。

と言うか、それ以外のメニューは無い。


ビリヤニを食べたのは初めてだった。

味はそこそこ。

以後「美味い!」と感じるビリヤニに出会ったことが無いので、僕はビリヤニが得意でないらしい。

他のテーブルの人が緑色のラッシーを飲んでいるのを見て、店員さんに同じのを注文。

写真を見るとストローが汚い。使い回しているのかな。


辛めのスパイスが入ったラッシー。

僕の口には合わない。

店の場所はココ。

店を出るとアブドゥールが待っている。

アブドゥール「ビリヤニ美味かった?」

僕「うんビリヤニって美味しいね。連れて来てくれてありがとう」(ここは否定しちゃ失礼)

アブドゥール「だろ?」

僕「でもラッシーは僕の口に合わなかった。スパイスの入ったラッシーなんてあるんだね」

アブドゥール「そかそか。まーそんなこともあるわなw。じゃ、帰ろうか」

店のそばでは男性が美味そうな物を作っている。

東南アジアのこういう光景って好き。


宿への帰り道、渋滞で停まっているとおばちゃんが僕の所へ駆け寄って来る。

おばちゃんは英語が話せない。

僕はバングラデシュ語が話せない。

以下、言語を超えた会話(実際にはお互い母国語で会話)

おばちゃん「おーい、そこの外国人!」

僕「???」

おばちゃん「あんたもしかして」

僕「んー?あ!」

おばちゃん「憶えてる?昨日駅で会ったよね?」

僕「うおー!僕に気づいて来てくれたの?こんな危険な道の真ん中まで」

お互いニッコリとハイタッチ&握手!

前日に駅に行った時、写真を撮らせてくれたおばちゃん。

外国人が滅多にいないこの国では、僕は相当目立つらしい。

ヒーロー現象再来。

バングラデシュ、クセになりそうw

何が起こるかわからない日々、超カオスwww

面白くて仕方無い。

コレがおばちゃん。かわいい。


宿に着いて、アブドゥールと夜行バスに乗るための待ち合わせ時間を決めて解散。

アブドゥール、暑い中ありがとう。

アジアハイウェイ1号線の旅 激走東南アジア編【10日目②】ダッカ街ブラ、バングラデシュの素朴さに感動


チェックインを済ませて宿で少し休んでから、翌日発のコルカタ行きバスのチケットを探すことに。

宿からダッカ中央駅までの一角にチケット屋が数件あるらしい。

宿から出ると、リキシャーマンが数人やって来る。

僕の目的地は歩いて行ける距離だし、ゆっくり歩いて街を見たいから丁重にお断り。

そして歩く。

リキシャーマンが並走して僕に営業。

歩く。

並走する。

歩く。

並走する。

やりづらい…

そしてバスのチケット屋らしきものが並ぶ場所に到着。

チケット屋でコルカタ行きのバスがあるか聞くと「コルカタ行きはあっちのチケット屋だ」と別のチケット屋を案内。

無事に別のチケット屋で翌日の夜行バスのチケットをゲット。

座席の指定も可能。


チケット屋の場所はココ。

チケット屋を出ると、さっきのリキシャーマンが待っている。

リキシャーマン「乗れ、乗れ」

僕「いや、特に必要無いから」

リキシャーマン「どこに行くんだ?色々案内してやるぞ」

僕「いや、歩けるし」

リキシャーマン「いーから、どこだって連れて行ってやる」

僕とリキシャーマンのやり取りを見ていた横の男が爆笑。

僕(横の男に)「このリキシャーマン、どう思う?」

横の男「心配しなくてもこのリキシャーマンはgood manだと思うよ」

そうなのか、good manか。

彼と街を巡るのも面白そう。このリキシャーマンに身をゆだねることに。

彼の名前はアブドゥール(仮名)。


アブドゥールはリキシャー歴が長い。

以前はレンタルのリキシャーで営業していたけど、今はお金を貯めて自分のリキシャーで仕事をしているとのこと。

過去にリキシャーを盗まれたことがあるため、離れる時には鍵を厳重にかける用心っぷり。

チケット屋の次は中央駅に行こうと思っている。

前日にTwitterで「駅の近くに美味しい飯屋があるよ」と教えてくれた人がいたから。

僕はアブドゥールに駅に連れて行って欲しいとリクエスト。

駅のホームの入口には係員がいて、入場者がチケットを持っているかチェック。

アブドゥールが係員に説明してくれて、チケットを持っていない僕は中に入ることができた。

ホームには列車が停まっている。

バングラデシュの列車には、屋根に沢山の人が乗っているイメージだけど、意外に普通。

そんな光景を眺めていたら列車が発車。

一人の青年が微笑みながら僕に手を振る。

僕も青年に手を振り返す。


すると窓際に座っていた人が何人か僕に手を振り始める。

外国人で目立つ僕は、他の乗客からも注目されていたみたい。

ヒーロー現象再来。

なんだかとても感動。

バングラデシュの人達は、とても優しくて、とても純粋なんだと思う。

ホームを出ると、アブドゥールのおごりでチャイ。

2人でチャイを飲みながら、駅の近くにある美味しい飯屋に行きたいことを相談。スマホの画面を見せる。

スマホに表示されているのは飯屋の場所をキャプチャした画像。

simカードは使えない状態なので、宿でWi-Fiがつながっている時にキャプチャ。

アブドゥールはその飯屋を知らないらしく、周りの人にも聞いてまわる。

結局わからずじまいで、地図にあった場所に実際に行ってみるも、そこに飯屋は皆無。

閉店したのかな。残念。

アブドゥール「ローカルすぎる食堂は外国人にとって不衛生だから、おすすめの食堂に連れて行ってやる」

僕(ローカルな食堂で食べてみたいんだけどな。それと、あまり不衛生とは思っていないよ。たまにヤバいのはあるけど)

アブドゥールにお任せ。

彼おすすめの食堂の外観はコレ。

少し大きめなレストラン。

でも中はローカル感満載。


中に入って席に着くけどメニューは無し。

従業員に「メニューはありますか?」と尋ねると、別の男性にバトンタッチ。

たぶん英語を話せる人を呼んでくれたんだと思う。

バングラデシュ語が話せなくてすみません。

男性「何か用ですか」

僕「メニューを知りたいんですけど」

男性「○○○と、●●●と、△△△と、▲▲▲がありますよ」

(お、覚えられねー)

僕「おすすめは何ですか?」

男性「チキンチョップが人気ですよ」

僕「じゃぁ、それで」

男性「ナンは食べますか?」

僕(バングラデシュにもナンはあるのか)

僕「ください。飲み物ってあります?」

男性「ラッシーと、●●●と、△△△と、▲▲▲がありますよ」

僕(バングラデシュにもラッシーはあるのか)

僕「ラッシーください」

このチキンチョップ、美味かった。


店の場所はココ。

食べ終わってアブドゥールのもとへ戻り、宿へ帰ることに。

アブドゥールは「もう帰るの?」って雰囲気だけど、もう暗いし早めに休みたい。

それにしてもダッカは世界一人口密度の高い都市だけあって大渋滞。

バスと車とリキシャーが入り乱れて交通ルールが存在しない。

アブドゥール「酒は好きか?ローカルな飲み屋に連れて行こうか?」

僕「バングラデシュってムスリムの国でしょ。飲み屋なんてあるの?」

アブドゥール「飲む人は多いよ。若い人や金持ちが多いかな」

正直、ムスリム圏でローカルな飲み屋なんて体験してみたくてウズウズした。

けど宿で酒を飲んでゆっくり休もうと思う。(宿にバーがあるのは調査済)

僕「宿にまっすぐ帰るわ」

アブドゥールと別れる時に、翌日のダッカ観光を彼に頼むことに。

そしてダッカを発つ時に、集合場所になるバスのチケット屋へ送ってもらうことも約束。(同じようなチケット屋が並んでいて、どの店だか迷いそうだから)

宿に着いてからバーに突撃。

中は薄暗く、バングラデシュ演歌みたいな生演奏をしていて、いかにも金持ちが何人か酒を飲んでいる。

僕はビールを注文。

HUNTERと言うビール。バングラデシュの国産ビールらしい。

2杯飲むと、いい感じに酔っぱらう。


ほろ酔いで部屋に戻って、ガイドブックを読みながら翌日どこに行くか1人で作戦会議。

いい感じに疲れていたのか、少しして就寝。


アジアハイウェイ1号線の旅 激走東南アジア編【10日目①】快適な長距離バスでシレットからダッカへ


ーーーこの日のミッションーーー

  • バスでダッカへ行く
  • コルカタ行きのバスのチケットを買う

ーーーーーーーーーーーーーーー

7時頃に宿を出て、オートリキシャーでバスターミナルへ。

着いた場所はバスターミナルと言うよりバス会社。

周囲には他にもいくつかバス会社がある。

バングラデシュには、僕が想像するバスターミナルは存在しないのかもしれない。

僕が乗ったリキシャーが停まってくれたバス会社はENA。


バス会社の場所はココ。

早速、建物に入ってダッカ行きのチケットを購入。

買う時にチケットカウンターの人に電話番号を聞かれる。

バングラデシュの番号を持っていないことを告げると、ちょっと困っている。

結局チケットは買えたけど、この国ではチケット購入に電話番号が必要みたい。

買えたチケットは8:10発。


時間もあるので、外にある売店の商品を見てみると、チャイに使う茶葉(小さなボールのように丸まった茶葉)が売っている。

お土産に500gぐらいの袋を2つ購入。

時間になるとバスが入って来る。


バスは2+1列のVIP。

シートはゆったりとしていてかなり快適。

そしてなんと、車内にはフリーWi-Fiが飛んでいる。最高!


バスは昼前にドライブインにて休憩。

ゾロゾロとトイレに行く列に紛れて、僕もトイレに入る。

入り口に男性が立っていて、中に入る人にトイレットペーパーをちぎって渡している。

このペーパー、たぶんバングラデシュの男性は小便をしたら竿の先を拭くんだと思う。

だって、小便器の周りに丸まった紙が沢山落ちているんだもん。

僕はジャパニーズスタイルを突き通して、アナコンダをブルンッ!ブルンッ!って滴を飛ばしたけど。

(はい、ごめんなさい。本当はポークビッツです。紙で拭いてみました)

バスがいつ発車するのかわからないので、いつでも乗れるようにバスの前でタバコを吸うことに。

バスは一向に発車する気配が無い。

ドライブインの中を見ると、同じバスに乗っていた人が食事をしている。

長めの休憩と判断して、お菓子らしき物が入っているショーケースの中を指差して、謎のお菓子を食べることにする。


甘い。

ものすごく甘い。

特に饅頭のようなものが浸っている液体が、脳みそが溶ける感じに甘い。

例えるなら、砂糖を飽和するまで溶かした液体を5倍ぐらい濃くした感じ。

しばらくするとバスが発車する雰囲気。

急いで乗り込む。

ダッカに近づいて来たのは13時過ぎ。

バスには車掌さんがいて、ダッカに近づいて来ると、乗客全員に降りる場所を聞いて周っている。

このバスがどの道を通るのか知らないので、どこで降ろしてもらえばいいのかわからない。

スマホで現在地を確認すると、バスはダッカの中央駅へ向かって走っていたので、駅で降りたいと告げる。

予約した宿はそこから歩いて行けそうな距離。

車掌さんに理解してもらえなかったのか、バスがそこまで行かないのか、どうやら駅で降ろしてはくれない様子。

車掌さん「※~○△□※ステーション」

「エアポートステーション」とも「ポリスステーション」とも聞こえる。

僕「じゃー、そこで!」(もうどうにでもなーれ)

気が付いたら、空港近くの警察署の前で降ろされる。

宿はまだ数km先。

大通りだったのでCNGが何台か停まっている。

CNG:タイのトゥクトゥクみたいな乗り物

運転手に宿の名前と住所が表示されたスマホを見せるけど、首を横に振って乗せてもらえない。

たぶん表示が英語だったからだと思う。

他のCNGも同じ。

4台目で諦めた。

どうしようか途方に暮れていると、さっきの運転手が交通整理をしていた警察官に話をしてくれている。

たぶんこんな感じだと思う。

「あのヘンテコ外国人がどっかに行きたいみたいなんだけど、困ってそうだから話を聞いてやってくれよ」

テラ親切。

警察官が僕の所にやって来て、話を聞いてくれる。

すると警察官は走っているバスを強引に止めて、ドアをバンバン叩いて車掌を強引に呼んでいる。

この国では、警察官は絶対的な地位があるのかもしれない。

そして僕に「これに乗れ!」とうながす。

どうやらバスが宿の前で降ろしてくれるらしい。

サンキュー!おまわりさん。

乗ったバスは(と言うか走っているバスはすべて)すんごいボロい。

壊れかけの狭いシートに座って、ザックは膝の上。

膝は前のシートにめり込んで、ザックで身体は完全固定。

隣に座って来たおじさん「どこから来たんだ?」

僕「日本です」

おじさん「そうかそうか。で、何でバスに乗ってるの?」

僕「CNGの人が英語わからないみたいで、警察官が(以下略)」

おじさん「この国は教育を十分受けれない人がいるんだよ。だから英語がわからない人もいる。CNGの運転手は教育レベルが低いんだ。」

僕(おじさん、僕も英語は十分じゃないし、日本人って教育受けても英語がまったくわからない人は沢山いるよ)

おじさんとの会話を皮切りに、周りの人から次々に話しかけられる。

ヒーロー現象再来w。

狭いことを除いて、車中はとても楽しい時間。

乗客、乗員の皆に優しくされる。

テラ感謝w

小一時間経過して、宿の前で車掌さんが「ここだよ」と教えてくれて、皆で手を振って惜しみながらのお別れ。

宿の前がバスのルートだったのか、僕のためにわざわざ宿の前まで来てくれたのかは不明。

たぶん前者なんだろうけど、後者も十分にあり得る雰囲気。

ーーーお役立ち情報ーーー

  • ダッカ行きのバスは3列席のVIPバス。1200タカ。トイレは無い
  • バスはシレットを8:10発、ダッカに14時頃着
  • トイレ休憩は1回。そこで軽食休憩

ーーーーーーーーーーーー

インパールからダッカまで毎日長距離の移動で疲れていたから、宿はちょっと高い所を予約。(と言っても1泊5000円ぐらい)

宿の場所はココ。Hotel 71。

アジアハイウェイ1号線の旅 激走東南アジア編【9日目②】シレットにてヒーロ現象発動


食事が終わるとタクシーの男性が待っている。

タクシーはシレットへ向かって走り出す。

少し走ってから、なぜか運転手は合意していた料金を釣り上げる。

そんなのアリかよ。こんな所で揉めて降ろされたらたまったもんじゃない。

30分ぐらい格闘の末、敗北。(2000タカ→2500タカ)

その後、バングラデシュでSIMカードが買えないか相談。

僕のSIMカードはもう少しで有効期限が過ぎてしまう。

また有効期限を延長してもバングラデシュはサービスエリア外。

運転手は色々な人に電話して聞いてくれたんだけど、バングラデシュのIDカードが無いと買えないと言う結論に至る。

空路で入国する人は、たぶん空港で外国人用のSIMカードが入手できると思う。(勝手な想像で未確認)

タクシーはシレットの街に入り、予約していた宿の前で停車。

宿の場所はココ。Panshi Inn。

ーーーお役立ち情報ーーー

  • タマビル(バングラデシュ側の国境の街)からシレットまではタクシーで1800~2000タカ(税関職員調べ)
  • タクシーは国境の食堂近辺にいる。わからなければ食堂の人に聞けばOK
  • タマビルからシレットまではタクシーで3時間
  • バングラデシュのSIMカードは外国人の購入不可(空港では可能?)

ーーーーーーーーーーーー

まだ昼を過ぎた頃だったので、宿に着いて部屋で少しくつろいでから街ブラ。

オカメインコ発見!

僕(正確には嫁さん)はオカメインコを飼っている。

オカメインコは暑いからか、静かにじーっとしている。


ケバブ屋発見!

さっき国境で食べたけど、まだ入りそうだから食べちゃおう。


店の場所はココ。Kebabish Original。

腹いっぱいになったので、いったん涼みに宿に戻る。

外は暑い。汗がダラダラ止まらない。

夕方まで涼み、夜のシレットを見るためにもう一度外に出る。

路地から少し入ったさらに細い路地に、なんだかワクワクする光が差している。

入ってみると、魚市場。

本当に綺麗な光。


シレットは内陸部だから淡水魚なのかな?海水魚にも見えるけど。


「写真を撮ってもいいですか?」の言葉に、市場の人は皆心良く応じてくれる。


次第に「俺も撮ってくれ!」となってくる。


おじさん「どこから来たの?」

僕「日本から来ました。魚綺麗ですね」

そこからが大変。

周りにいた人達がわらわら集まってきて、握手を求められたり魚の説明をしてくれたり。

そして何回も「一緒に写真を撮ろう」と言われて撮影会。

俺様、テラ人気者w

外国人旅行者が少ないと言われているバングラデシュ。周りの人は皆、異人の僕に興味津々だったみたい。

けどシャイな部分や言葉の壁もあって話しかけることができなかったみたい。

それが一人が僕に話しかけたことをきっかけにして、一気に周囲も乗っかる。

とても友好的な国民性だと感じる。

バングラデシュを出るまで、この現象はいたる所で発生。

僕は「ヒーロー現象」と名付けた。

おまけにチャイも奢ってくれた。


魚市場を後にして街ブラを続行すると、パーン(噛みタバコ)屋を発見。

デコレーションされていて、とてもカラフル。


街はリキシャーが大渋滞。


宿に戻り、宿に併設されたレストランで晩飯。

注文したマトンビリヤニは結構な量。


この日はこれでおしまい。

バングラデシュ、案外楽しいかもしれない。


アジアハイウェイ1号線の旅 激走東南アジア編【9日目①】インドからバングラデシュへ陸路国境越え(ダウキ、タマビル)


ーーーこの日のミッションーーー

  • タクシーでダウキ(インド側の国境の街)へ行く
  • インドを出国してバングラデシュに入国する
  • バングラデシュタカへ両替する
  • タマビル(バングラデシュ側の国境の街)からシレットへ行く

ーーーーーーーーーーーーーーー

朝起きると雨。

荷物をまとめて宿のフロントに行き、ダウキまでのタクシーの相場を聞いてみる。

相場は3000ルピーとのこと。

宿を出て、ミャンマーで買った折り畳み傘をさして、少し大きな通りに出てタクシーを探す。

この街のタクシーは色ですぐ判別できるから助かる。(黄色と黒)

停まったタクシーは満席。

なんで満席のタクシーが停まるの?

運転手は僕の体格と大きなザックを見て、助手席にいた女性をすでに3人座っている後部座席に座らせる。

そして僕を助手席へ案内する。

乗せちゃうんだ。

そしてデカくてごめんなさい。

運転手にダウキまで行きたいことを告げると、2500ルピーを提示してくる。

宿で聞いた相場より安い。ラッキー!

タクシーは街中で他の乗客を全員降ろしてから、ダウキへ向かう。

高地で雨だったので、景色は霧に包まれて幻想的な雰囲気。

カーブだらけの山道、霧、道に時々穴、これにイニシャルD的な走りが加わって、心臓がズキンとする場面が何度も。

道は標高を下げ始め、ダウキに着いた頃には気温も上がり湿度も高くなってくる。

タクシーはダウキの街を抜けて、国境手前で停車。

正確にはトラックの大渋滞で進めなくなり、500mぐらい手前にあるガソリンスタンドで停まる。

ーーーお役立ち情報ーーー

  • ダウキ(インド側の国境の街)行きのタクシーの相場は3000ルピー
  • シロンからダウキまではタクシーで2時間半

ーーーーーーーーーーーー

ザックを担いて国境まで歩くことに。

トラックは長い列を作っている。


国境の手前でイミグレを発見。

気をつけないと通り過ぎてしまうような場所。


イミグレの場所はココ。

建物の中に入ると、数人のバングラデシュ人と思われる人が並んでいる。

その列に並んでしばらく待つけど、列は一向に進まない。

本当にこの列でいいのか不安になる。

イミグレの人に聞いてみようと列の先頭まで行くと、外国人は別枠だったらしく、その場で手続きをしてもらえることに。

イミグレの人が外国人用の分厚い台帳を持ってきて、僕のパスポートを確認しながら台帳に書き込んでいく。

その台帳を覗き込むと、前に通過した外国人は3日前。

その前に通過した外国人も、さらに3日前。

この国境はマニアック過ぎて、通過する外国人はほとんどいないみたい。

手続きがすべて終わり、少し歩くと国境のゲート。

写真はインド側のゲート。


少し歩くとバングラデシュ側のゲート。

何も無い、のどかな国境。


バングラデシュ側の税関の職員はニコニコしながら、僕にバングラデシュ語の挨拶や次に行くシレットまでのバスやタクシーの相場を教えてくれる。(聞いてもないのに助かります!)

滅多に来ない旅行者に、少しテンションが上がっているみたい。

この国境、このままずーっとマニアックな国境であり続ければいいな。


手続きを終え建物を出ると、小さな食堂以外に何も無い。

とりあえず食堂に入って、インドルピーをバングラデシュタカに両替できないか聞いてみる。

両替はOK。

できなかったら先に進めない。

ちなみにタマビルの街にATMは無いらしい。

両替をしている時に男性が話しかけて来る。

男性はタクシーの運転手とのこと。

シレットまで連れて行ってもらうことで話がまとまる。

どうやらココも、タクシーは見た目でわからないタイプ。

無事にバングラデシュに入ることができて安心した僕は、この食堂で昼飯を食べることにする。

メニューは無く、何を注文していいのかわからない。

「何でもいいッス」的に注文して出て来たのはチキンカレー。


周りにいる人は僕がめずらしいらしく、何度も目が合う。

その度に「このカレー美味いぜ!」と親指を立ててニッコリ。

笑顔は万国共通!

ーーーお役立ち情報ーーー

  • インド側のイミグレは税関の審査を受ける。通過者の台帳に記入するだけ。また税関でもパスポートにスタンプが押される
  • バングラデシュ側のイミグレも税関の審査を受ける。通過者の台帳に記入するだけ
  • バングラデシュ側での両替は国境の食堂で可能。インドルピーのみ、米ドルは不可
  • タマビル(バングラデシュ側の国境の街)にATMは無い。たぶんダウキ(インド側の国境の街)にも無い。現金はシロンで確保しておくこと

ーーーーーーーーーーーー

アジアハイウェイ1号線の旅 激走東南アジア編【8日目】クソジジイの車でディマプルからシロンへ


ーーーこの日のミッションーーー

  • バスでシロンへ行く

ーーーーーーーーーーーーーーー

6時に起きて、早々に荷物をまとめてチェックアウト。

僕の記憶では、昨晩チェックインする時に宿泊料金は支払っていなかった。

チェックアウトの時に料金を払おうとすると、もう支払いは済んでいるとのこと。

あれ?Webで予約した時にクレジット払いだったっけ?

(後で確認したらクレジット決済じゃなかった)

ここから次の目的地のシロン行きのバスがあることはわかっているけど、何時にどこからバスが出るのかは知らない。

バスはもううんざりだったので「車をチャーターしてもいいかな」なんて考えも。

とりあえず前日にバスが停まった場所へ歩くことに。

歩きながらATMを探す。

インパールでちょっと高めの宿に泊まったので、手持ちの余裕が少ない。

お金が手に入る時にゲットしとかないと、この先ATMがある保証は無い。

見つからないので近くの人に聞いてみる。

言われた場所へ行ってみるけどATMは無い。

インドあるある。

仕方が無いのでオートリクシャーを捕まえてATMまで行ってもらうことに。

1軒目、シャッターが閉まっている。ちなみに目の前。

2軒目、シャッターが閉まっている。

3軒目、シャッターが閉まっている。

4軒目、やっと現金をゲット。ちなみにさっきチェックアウトした宿の目の前。

バス停に戻り、道ゆく人にシロンへの行き方を聞いてみる。

おじさん「※~○△□」

うん、わかるぞ。

英語力が十分でない僕にもわかるぞ。

これが英語でないことを!

次に目の前の店に入って聞いてみる。

店の人「シロン行きのバスならあるぞ。16時発だけどな」

軽いめまい。

ちなみにこの時は7時ぐらい。

僕「そのバスに乗ったら何時にシロンに到着するんですか?」

店の人「朝の7時頃じゃない?」

両眼が飛び出した。

たぶん2mmぐらいは飛び出した。

夜通し走って15時間!

するとさっきのおじさんが僕の所へ来て何か話してくる。

店の人が通訳してくれる。

おじさん「シロンへ行くんじゃろ?ワシの車で連れて行くぞ」

キター!!!

第2の選択肢にしていた車のチャーター、キター!!!

おじさん「20000ルピーでどうじゃ?」

僕「…」

相場がわからない。

けど明らかに高いのはわかる。

おじさんは明らかに僕から搾り取ろうとしている。

そこからは店の人に通訳してもらいながらの攻防戦。

最終的に10000ルピー(15000円ぐらい)で決着。

僕には相当高いけど仕方無い。

車はジープみたいな四駆。

助手席だし、足元は広いし、前日の地獄とはまるで違う。

おじさんはディマプルの街を抜ける前にガソリンスタンドに入る。

シロンまでは遠いし当然だろう。

おじさんが他の男性に何やら話をして、その男性が僕の所へやって来る。

男性「ガス代は※~○△□」

本当にごめんなさい。これは僕の英語力不足。

何を言いたいのかわからない。

ガソリン代は僕持ちなのか、おじさん持ちなのかの話だったんだろう。

そして給油が終わったおじさんは僕に3000ルピーを請求。

たぶん僕の目はさらに1mm飛び出ていたと思う。

街を出ると道は悪路。

ひたすら悪路なのかと覚悟したけど、道はいつしか山道を抜けて舗装路になる。

インドだけに、たまに牛がいる。


12時頃、道がゴウハティ方面とシロン方面の分岐に差しかかった所で昼休憩。

おじさんの勧める固いカレーパンとチャイを飲む。

パンの名前は教えてくれたけど失念。

これがこの日の1食目。


店の場所はココ。

しばらく休んで店を出る時、店員からおじさんの食べた分も請求が来る。

クソジジイ。

車はまた走り出し、シロンが近くなると山道になってくる。

どうやらシロンは標高が高いらしい。

街まであと少しの所で車が停まり、おじさんが何やらジェスチャー。

僕の理解

  • 車はここまで
  • ここから先は、横に停まっているタクシーで行け

僕「シロンまで行くって言ったじゃん!」

おじさん(ジェスチャー)「ここはもうシロンだ」

僕「…いやいや、街までまだあるだろ。宿まで連れて行けよ」

実際のやり取りはこんなにシンプルじゃなかった。

イライラしながら10分ぐらいは戦った。

結局、いい加減疲れたので横で見ていたタクシーに宿まで送ってもらうことに。

不満を抱えながら、おじさんに約束の10000ルピーを支払う。

今思えば、ガス代で払った3000ルピーってこの10000ルピーから差し引いても良かったのかもしれない。

少なくとも、交渉の余地はあったと思う。

もう少し英語ができていればな。

タクシーと値段交渉をして、シロンの街へ。

タクシーは軽自動車みたいなマルチスズキ。

これもインド国産車。インド政府と日本のスズキの合弁会社らしい。

シロンは斜面に街が張り付いているような所で、ほとんどの道が狭くて一方通行。

おじさんの四駆じゃ走るのは厳しい。

だからあの場所で降ろしたのかも。

でも僕にしてみたらタクシー代が余計にかかってるんだぜ?

おじさんの儲けからタクシー代を出してくれてもいいんじゃない?

なんて思う。

タクシーは宿があるであろう場所まで行くけど、宿が見つからない。

同じ場所を何度も往復したり、近所の人に聞いたりしても、宿は見つからない。

結局、僕のスマホから宿に電話。

運転手が宿に場所を教えてもらっても迷うこと30分。

ようやく見つかった場所は「こりゃ、絶対わからんわ!」って場所。

ーーーお役立ち情報ーーー

  • ディマプルからシロンまでは10000ルピー(車をチャーターする場合)
  • ディマプルからシロンまでは車で8時間
  • バスはディマプルを16時発、シロンに翌7時着(らしい)

ーーーーーーーーーーーー

ようやく宿にチェックイン。

宿の人から、沢山の質問項目がある書類を書かされる。

これ、絶対宿の人が書く書類だろ。

書き終わって部屋に入ると、ベッドや水回りが清潔で安堵。


宿の場所はココ。Rockski Boutique Bed and Breakfast。

宿を出てATMに行くことに。

今朝下ろした現金は車のチャーター代で消えてしまって、手元に現金があまり残っていない。

翌日はまったく情報を持ち合わせていないバングラデシュに入る。

ATMや両替屋があるのかわからない。

宿の人に聞いたATMの場所に行ってみると、まさにシャッターを下ろしているところ。

現金が無くなったらしい。

仕方無いので、歩いている人に他のATMの場所を聞いて行ってみる。

シャッターが閉まっている。

別のATMを探す。シャッターが閉まっている。

何軒か探して、ようやく現金を手に。

シロンに限らず、インドのATMは慢性的に現金不足らしい。

ようやく安心して街を見回すことができる。

シロンは想像していたより栄えている。

ATMは意外にもある。


飯屋を見つけたので入る。

頼んだのはチキンマサラ。

マサラとカレーって何が違うんだろう。


店の場所はココ。

店を出て同じ建物内に酒屋を発見。

宗教上の理由で飲酒を禁じられている人が多いインド。

目立たない造りで鉄格子に囲まれており、買った酒は見えないように紙袋に入れて渡されている。

当然、僕も買う。


宿に戻り、熱いシャワーを浴びてから乾杯。

もちろんインド産のキングフィッシャー。味はあんまり憶えていない。


それにしても、標高が高いからかシロンの夜は冷え込む。

毛布に包まってこの日は終了。