旅とか雑記とかを冗長に

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captures #028 | 酒涙雨




タイ最北端の街メーサイから細い川を渡ると様相一変

雨の中、あてもなく初めての街を歩いてみようか

2011-07-15 タチレク(ミャンマー)

アジアハイウェイ1号線の旅 激走東南アジア編【5日目①】ミャンマーからインドへ陸路国境越え(タムー、モーレ)


ーーーこの日のミッションーーー

  • ミャンマーを出国してインドに入国する
  • インドルピーへ両替する
  • モーレ(インド側の国境の街)からインパールへ行く

ーーーーーーーーーーーーーーー

6時にバスは小さな食堂で停車。

お手拭きと歯ブラシを渡され、乗客は歯を磨いたり朝食をとったり。


僕は道路に出てこれから行く道を眺めた。

東京から始まりアジアを横断するアジアハイウェイ1号線がそこにある。

あと3時間で国境に着く!(着かないんだけど)


バスはひたすら田舎の悪路を走行。

いい加減飽きたところでカレーミョのバスターミナル。

多くの乗客(って言っても多くないんだけど)が降りていく。

CAさんはバスの後方に山積みになっている荷物を下ろしている。

チャンスとばかりにバスターミナルのトイレへ。

バスに戻ると、CAさんが僕の席に置いていた荷物を見ながら困っている。

状況から察するに、このバスはここが終点らしい。

CAさんは僕が荷物を忘れて降りたんだと思ってたみたい。

え?国境まで行かないの?

仕方なくバスを出ると男性が話しかけてきた。

男性「お前はどこに行くんだ?」

僕「国境の街、タムーだけど」

男性「オッケー、ついて来い」

状況がわからずついて行くと、そこにはバンが止まっている。

どうやら、僕が買ったチケットはここでバンに乗り換えるみたい。

9時にタムーに着くと聞いていたはずだけど、すでに現在9時。

タムーへは何時に着くのだろうか。


それから5時間、僕はエアコンの効かない狭い座席に小さくなりながらひたすら耐えていた。

やっとタムーに着いたのは14時。もうヘトヘト。

ーーーお役立ち情報ーーー

  • タムー行きのバスは3列席のVIPバス。トイレは無い
  • 車内はクソ寒いので長袖必須(毛布はある)
  • バスはヤンゴンを14時発、カレーミョに翌9時着
  • トイレ休憩は初日の晩飯と翌日の朝食時のみ。後は途中で停車した時にすかさず立ちションするしかない。女性は厳しいと思う
  • カレーミョ到着後、ミニバスに乗り換えてタムー(ミャンマー側の国境の街)に14時着

ーーーーーーーーーーーー

バンを降りて適当に歩く。

途中、一緒のバンにいたおばさんに声を掛けられた。

おばさんは中国人で、カレーミョに1泊して翌日インド入りするらしい。

そうこうしている内にトゥクトゥクの溜まり場を見つけ、国境まで連れて行ってもらうことにした。


トゥクトゥクは10分ぐらい走って、国境のイミグレ前で僕を降ろしてくれた。

奥に小さく見えている黄色い橋が国境。


イミグレでなぜか「20ドルくずれないか?」と聞かれた。

米ドルの小額紙幣が大量にあったので、助かったと思い1ドル札を20枚渡したんだけど、1枚ボロボロの札が混ざっていて突き返されてしまう。

でももう1ドル札は持っていない。

結局、両替は無かったことに。

このボロボロの1ドル札は最後まで僕と一緒に旅をすることになる。

出国手続きが終わり、ついにミャンマーとインドの国境の橋。


橋を渡ると、この看板がある。

左がインド側のイミグレ、右がモーレ(インド側の街)。


イミグレに行くために左に曲がる。

長い坂道が続く。

炎天下の中、地味に疲れる。


ようやく建物が見えてきた。

それにしても、この上りはしんどい。


ようやくイミグレに着いた。


だだっ広いイミグレには、旅行者が3人だけいた。

入国手続きは難なく終了。

3カ国目、入国だぜ!

ちなみにインドは23年ぶり。

まだ学生の頃に初めて行った海外旅行がインド。

ようやくホッとすると、喉が渇いていることに気が付いた。

建物内には小さな売店が一つある。

けど今の僕にはお金が無い。

ここはすでにインド。まだインドルピーに両替していない。

見渡しても建物内に両替所は見つからない。

僕は売店の男性にミャンマーチャットで水を売って欲しいことを伝えるけど、インドルピーしかダメだと言われた。

僕「もう限界!そこをなんとか!お願い!お願い!お願い!」

なんとか水をゲット。

イミグレの柱にはこんな紙が貼ってあった。

イミグレからモーレの街まではシャトルバスが出ているらしい。


少し待つとシャトルバス(ただのバン)が来てくれるようなので、それに乗ることにする。

バンに乗ったのは僕以外に欧米系の女性が二人。

彼女達もインパールへ行くようだった。

女性「インパールに行きたいんだけど、バス停で降ろしてくれる?」

運転手「バスは無いよ。シェアタクシーの乗り場まで連れて行くから」

女性「いや、バスがあることは知っている。ウソを言わないでくれる?」

女性はかなり喧嘩腰で、運転手の言うことをまったく信じていなかった。

たぶん運転手がシェアタクシーと結託していると考えたんだと思う。

僕は事前情報でバスは7時台と13時台の2本しか無いことを知っている。

僕「バスはもう無いッスよ。最終バスはもう出たと思う」

運転手「お前知ってんじゃん。そう、バスはもう無いよ」

ようやく彼女達は納得して、皆でシェアタクシー乗り場に向かうことになる。

15分ぐらいでタムーの街の中心?に着いた。

シェアタクシー(ただの軽バン)が何台も停まっている。

着いた場所はココ。

僕達3人の外国人は一瞬で囲まれる。

欧米系の女性2人はすかさず値段交渉。

僕に一緒に乗るように誘ってくれた。

けど僕は両替をしてインドルピーを入手しなければならなかったので、お誘いはお断り。

僕は他の運転手に「インパールに行く前に両替がしたい」と相談した。

そして運転手に連れられて、街の両替屋に連れて行かれる。


両替屋で、まず手持ちのミャンマーチャットをインドルピーに替えてもらった。

そして300ドルをインドルピーに替えてもらおうとした。

けど僕の持っている札を見て皆が躊躇している。

なぜなのかはわからなかったんだけど、僕の持っている100ドル札は両替できないらしい。

次に運転手が僕を連れて行った場所はミャンマー側の両替屋。

そう。僕はインドに入国したにもかかわらず、ミャンマーに戻ることになった。

しかも現地人用のゲートで。

運転手は現地人用のゲートの国境警備隊(?)に事情を告げて、僕をミャンマー側に入れるようにしてくれた。(ゆるい!)

両替が終わると、再びインド側に入れるように話をしてくれて、元に戻ることができた。

パスポートの提示もスタンプも何も無し。

ちょっと貴重な体験。

無事両替はできたけど、小額紙幣が多くて分厚い札束になってしまった。

軽く2cmの厚みがある。

高額紙幣も使いにくいけど、これだけの札束も迷惑。

これでこの街でやることは終了。

いい加減疲れたし、早くインパールへ行きたい。

アジアハイウェイ1号線の旅 激走東南アジア編【4日目】長距離バスでヤンゴンからタムーへ


ーーーこの日のミッションーーー

  • タムー行きのバスに乗る

ーーーーーーーーーーーーーーー

朝起きて宿の朝食を食べ、部屋に戻ってダラダラ。

11時頃になってチェックアウト。

適当にタクシーを捕まえて、アウンミンガラーのバスターミナルを目指す。

車内にはなぜかミスチルが流れている。

たぶん日本から輸入した中古車で、カーオーディオのデータがそのまま残ってるんだと思う。

ヤンゴン到着時には気づかなかったんだけど、このバスターミナルはめっちゃ広い。

とても歩きでは目的のオフィスは探せそうにない。

タクシーの運ちゃん「どこのバス会社?」

僕「シューマンダレーです(本当はシューマンダラー)」

運ちゃんは広大なバスターミナルの中からシューマンダレー(しつこいようだけど本当はシューマンダラー)のオフィスを探してくれる。

そう、あった。シューマンダレーのオフィスが。

僕は何の疑いもなくそのオフィスに入ってチケットを見せた。

シューマンダレーの人「ここじゃないよ」

僕「え?でもこのチケット見てよ。シューマンダレーでしょ?」

シューマンダレーの人「お前のチケットはシューマンダラーだろ」

僕「???」

ミスに気が付いた僕は顔面蒼白。

急いでスマホでシューマンダラーを探すと、奇跡的に地図に登録されている。

時刻は宿のおばちゃんに言われていた12時ちょい前(出発は14時)。

このターミナルはとんでもなく広くて、12時までに辿り着ける自信は1ミリも無い。

正しいであろうオフィスの場所を早足で目指す。

すると車に乗っている男性に話しかけられる。

男性「どこに行こうとしてるんだ?」

僕「シューマンダラーのオフィスに行きたいんだけど遠くて」

男性「場所はわかる。5000チャットで行ってやる」

当然、僕は車に乗った。

そして車はさっき行った間違っているバス会社のオフィスの前で停まる。

もうとっくに12時は過ぎている。

腹を決めて歩くことにして、バス会社のオフィスへ向かう。

内心、スマホが示す場所が正確なのか疑いながら。

歩くこと20分、ようやくスマホが示す場所に到着。

建物に入り受付のお姉さんにチケットを見せると、奥のベンチで待つように促される。

どうやら目的の場所に着いたみたい。

この写真がシューマンダラーのオフィス。ミャンマー語で読めない。


シューマンダラーのオフィスの場所はココ。

ーーーお役立ち情報ーーー

  • アウンミンガラーのバスターミナルは広いので、タクシーでバス会社のオフィス前まで行く方がベター
  • タムー行きのバスは「シューマンダラー」から出ている。「シューマンダレー」ではない

ーーーーーーーーーーーー

14時の出発までまだ時間がある。

トイレに入ると天井から水が滝のように落ちて来るイベントがあったり、物売りの籠をボケーっと眺めたりしながらバスの出発を待つ。

時間になり、バスに乗車するように言われる。

予定では翌日の午前中にインドとの国境。

それにしても19時間のバスの旅なんて、恐怖しか感じることができない。

バスに入ると3列のVIPバスだった。トイレは無い。

僕は2+1の1の列。ラッキー!


出発早々、軽食が配られる。


運転手1名、CAさん3名体制。

CAさんは交代で仮眠。

運転手は大丈夫か?


夜になってドライブインで休憩。


晩飯はこの日もおかず飯。

カレーみたいなやつ、超ウメー!


そしてバスに乗り込み、この日は車中泊。

このバスは貨物運送も兼ねているため、何度か荷下ろしがあった。

バスが停車した隙をみて、ダッシュで立ちション。

マンダレーを過ぎたあたりからカーブやアップダウンの激しい悪路。

ミャワディからヤンゴンまでも酷い悪路だったことを思うと、ミャンマーはインフラがかなり遅れているのかもしれない。

アジアハイウェイ1号線の旅 激走東南アジア編【3日目】ヤンゴン街ブラ、物乞い少女とミャンマー料理


ーーーこの日のミッションーーー

  • マンダレー行きのバスのチケットを買う

ーーーーーーーーーーーーーーー

朝8時頃に目が覚めた。

朝食付きだったので食堂に行くと、トーストと目玉焼きを持ってきてくれた。

コーヒーはクソ不味い。


部屋に戻り「どうしようかなー」なんて考えながら地球の歩き方を開き、シュエダゴンパゴダに行くことにする。

宿のおばさんに行き方を聞くと、タクシーの相場まで教えてくれる。テラ親切w

宿の前の路地は、なかなかいい雰囲気。


教えてもらったタクシー乗り場に行くと、白い乗用車が何台か止まっている。

ミャンマーのタクシーは、普通の乗用車と区別がつかないみたい。

こういうタクシーって旅行者にはハードルが高いと思う。

早速タクシーと値段交渉して、シュエダゴンパゴダへ連れて行ってもらう。

タクシーを降りると、入り口付近にはビニール袋売りの少年達がいる。

境内は土足禁止のため、靴を入れる袋を売っているらしい。

シュエンダゴンパゴタの場所はココ。

境内に入って、長い階段をずーっと、ずーっと登る。


そしてようやくお寺に着く。

デカイ。

広い。

綺麗。


ミャンマーのイメージにぴったりな景色。

旅行者は絶対行くべきスポット。


一通り周ってお寺を出る時に階段で滑ってコケる。

周りの目が恥ずかしい。

他に行きたい所は思いつかなかったので、タクシーに乗って宿の近くで降ろしてもらう。

少し歩くと美味そうな店を見つけたので昼飯。

ココナッツミルクのスープに入った麺。

最高に美味い。


テーブルに置いてあった謎の揚げ物も美味しかった。


店の場所はココ。

本日のミッション「マンダレー行きのバスのチケットを買う」を実行すべく、宿に戻っておばさんに相談。

僕「マンダレーに行こうと思うんですが、アドバイスもらえませんか」

おばちゃん「バスのチケットならウチで扱ってるよ」

なんとこの場でチケットが買えるみたい。

おばちゃん「マンダレーでいいの?」

ヤンゴンからマンダレーを経由してタムー(インドとの国境の街)へ行く予定だったけど、直接タムーへ行く方法が無いか聞いてみることにした。

僕「最終的にはタムーに行きたいんですが」

おばちゃん「タムー?もしかしてインドとの国境の?」

おばちゃんはちょっと引いている。

僕「はい」

間違いが無いように、地図でタムーの位置を指差した。

おばちゃん「タムー行きのバスのチケットもあるけど」

おばちゃんが教えてくれたバスに乗れば、4日かかると思っていた工程が2日で行けるみたいだった。

僕「明日出発のチケットをください」

おばちゃん「それはそうと、昨日(と言うかこの日)はどこから来たの?」

僕「ミャワディからバスで」

おばちゃん「バスかー。だからあんなに遅かったのかー」

前日の地獄のバスと、これから乗る地獄のバスに乗る僕のことを不憫に思ったに違いない。

そしておばちゃんはチケットセンターに電話してくれた。

おばちゃんが言うには

  • バスが出発するバスターミナルはアウンミンガラー
  • 12時にはバスターミナルに着くように
  • 乗るバスはコレ。絶対に間違えるな

とのこと。

僕はおばちゃんがスマホで見せてくれたバスの画像を急いで撮った。


チケットの「Bus Company」の所に書いてある読みは「シューマンダラー」。後々これの読み方が重要になる。


ーーーお役立ち情報ーーー

  • ヤンゴンからタムー(インドとの国境の街)までは39000チャット
  • バス会社はshwe mandalar(シューマンダラー)
  • shwe mandalarの公式サイトから購入すると37000チャット
  • 宿で取り扱っているバスのチケットの種類はコチラ

ーーーーーーーーーーーー

チケットも手に入れて安心した僕は、街ブラしながらボージョー・アウンサン・マーケットに行くことにする。

マンダレーを飛ばして一気にインドへ抜ける分、この日はミャンマーを楽しまなくては!

ヤンゴンの街並みは、東南アジアでよく見る雰囲気。

マーケットも東南アジアでよく見るような感じで、特に欲しいものは無い。

マーケットで声をかけてきた土産物売りの女性が日本語ペラペラで驚く。

帰国後、ミャンマー関係の動画をYoutubeで見ていたら、彼女が出ていてさらに驚く。

マーケットで飲んだアボカドシェイクは美味しかった。


ボージョー・アウンサン・マーケットの場所はココ。

マーケットから帰る時、女の子の物乞いが座っていた。

一度通り過ぎたんだけど、なんかすごく悲しい気持ちになった。

物乞いは東南アジアでよく見る光景。

だけど、15歳ぐらいの少女がか細く震える声で「私を助けてください(たぶん)」と通る人に訴えるように言っている光景を見て、今までになく胸が痛くなった。

僕は女の子の所に戻ってお金を渡した。

胸が詰まって、心の中は半ベソ。

もちろん、僕が渡したお金で少女を救うことはできないことはわかっている。

誤解の無いように書くと、ミャンマーが東南アジアで飛び切り物乞いが多い印象だったわけではないです。

夕方になったので、宿の近くのローカルな食堂を見つけて入る。


メニューはミャンマー語で読めないけど、麺類があるみたい。

ガイドブックに「国民食のモヒンガー」って書いてあったことを思い出して「モヒンガーください」と言うと、店員さんはわかってくれた感じ。

モヒンガー、美味い。


店の場所はココ。

食べ終えてから、近くの商店に入ってビールを探すけど見当たらない。

商店の人にビールがあるか聞いて、別の店に売っていることを教えてもらう。

ようやく目当ての店を見つけてミャンマーのビールを2本買い、宿に戻って乾杯。

疲れた。もう寝よう。


アジアハイウェイ1号線の旅 激走東南アジア編【2日目②】地獄のバスでミャワディからヤンゴンへ


バスは12時頃にドライブインで停車。

昼飯休憩の雰囲気だったので、周りの乗客の注文の仕方にならってなんとか注文。

食べたのはおかず飯。と言うか、それしか無い。

ご飯はてんこ盛りで、ほぼ食べ放題状態。


いつ出発するかわからないので、早めに食べてバスに戻る。

走らない。

車内は相当蒸し暑いので、仕方なく外に出る。

走る気配が無い。

周りの人に聞いてみると、ここから先は道幅が狭いので時間制の一方通行になっているとのこと。

出発は3時間後。

僕(マジかー。一体何時にヤンゴンに着くんだよー)

で、待つ。

待つ。

外でひたすら待つ。

15時になっても一向に出発する気配が無い。


待っている途中で救急車が来る。

誰か倒れたらしい。

救急車と言ってもただのバン。隊員は全員私服。

ミャンマークオリティw

若い男性が担架で運ばれて行った。

1時間後、その男性は元気になって救急車で戻って来る。

僕(おいおい、大丈夫なんか?)

この間、このドライブインには何台ものバスが入って来て、一方通行が解除されるのを待っていたんだけど、外国人は僕を除いて一人もいなかった。

この日にミャワディからヤンゴンへ向かう外国人は僕一人だったのかもしれない。

やっぱり最近開かれたルートだからあんまり旅行者はいないのかな。

情報が少なかった理由がなんとなくわかる。

バスは17時にいきなりエンジンがかかり、外に出ていた乗客は急いでバスに乗り込む。

乗客が1人乗り遅れて運転手に猛烈に怒られている。

ここから先はかなりの悪路。

一方通行にしていた理由がよくわかった。

バスが走るような道じゃない。河原を走っているような感じ。

途中、若いミャンマー人がおしっこをしたいらしく、運転手に交渉すると運転手はマジ切れ。

結局、お兄ちゃんは降りて用を足したんだけど、バスは待たずにそのまま悪路を走行。

その後、お兄ちゃんが走ってバスに戻って来る。

それぐらい悪路でノロノロ運転。

ヤンゴンに着く気配なんて無い。

18時(出発から8時間半)の時点でこの位置。

現在地の右にある「Mae Sot」がほぼ出発地点、左にある「シリアム」の上にある水色のポイントがこの日のゴールになるヤンゴン。


もうそこからはあんまり記憶が無い。

いつトイレに行けるかもわからないので、極力水分は取らないようにした。

僕は身体がデカイので、座ると膝が前のシートにぶつかってしまい足の置き場に困る。

そんな状態なので、足を動かすことができずに膝が痛い。

座りすぎてケツも痛い。

苦行以外の何物でもなかった。

うっすら記憶にあるのはこんな出来事。

  • 周囲に何も無くて真っ暗な道を相当揺れながら走ったこと
  • 満天の星空の下、乗客が一列になって立ちションをしたこと(女性は藪の中へ消えていった)
  • 23時頃にヤンゴンが近くなってようやく民家が出てきた頃にドライブインで晩飯になったこと

ドライブインでの晩飯はもちろんおかず飯。

うんこしたくなることを考えるといつもは控えるんだけど、もうヤケクソでガツガツ食べた。(クソだけに)


結局、バスがヤンゴンに到着したのは翌2時半。

早く宿まで行って寝たい。

ミャワディから17時間、しかも悪路と言うとんでもない苦行だった。

体力に自信の無い人にはおすすめしない。と言うか、かなりのマゾっ子にしかおすすめしない。

僕は2度と乗りたくない。

僕の乗ったバスが到着したのはアウンミンガラーと言うバスターミナル。

ヤンゴンにはバスターミナルが複数あるらしいので注意。

アウンミンガラーのバスターミナルの場所はココ。

バスを降りてタクシーを探そうとすると、いいタイミングで運ちゃんが声をかけてくれた。

あらかじめ予約しておいた宿まで15000チャットで行ってくれると言う。

それが相場なのかサッパリわからないけど、現時点で僕のHPは限りなくゼロ。

フラフラになりながら言い値で乗り込む。

(2日後に街からバスターミナルまで乗ったタクシーは10000チャット。深夜だったことを考慮すると適正価格なのかも?)

タクシーは深夜のバスターミナルから市街地を目指して走り、宿の近くで停車。

運ちゃんは宿の大体の場所しか知らないらしい。

そこからは僕のスマホのGoogleMapを見たり、運ちゃんが歩いて探してくれたりで、ようやく宿が見つかる。

宿の場所はココ。Sule Sapphire Inn。

宿の入り口は3階。

階段を登ると鉄格子が閉まっていた。

この時点で午前3時を過ぎている。

当然といえば当然。

でも中にいたおじさんがすぐに気付いてくれて中に入れた。

そこで問題発生。

うんこがしたい…でもゴールはもうすぐ。我慢我慢。

すぐにチェックインが終わると思いきや、おじさんが誰かに電話して僕に「代われ」と言う。

電話の相手はおばさん(たぶんオーナー)で「予約したのに来なかった日本人か?連絡も無いし、もう来ないと思って部屋は閉めたぞ。今行くから少し待ってな」と言われる。

こんな深夜に起こしちゃってごめんなさい。

思い返せば、夕方に英語のメールが来ていた。

英語だったから「後で読もう」って思い、まだ読んでいなかった。

あのメールがそうだったのかも。

しばらく待つと電話のおばさんが来て、チェックインの手続きをしてくれる。

パスポートを渡すと、台帳に何やら書き込んでいるんだけど、結構時間がかかりそう。

うんこをしたい。そろそろ限界。

僕はモジモジしながら「トイレに行きたい」と告げて、先に部屋に行かせてもらった。

紙が無い!

僕「紙くだしゃーい!」

ドーン!(噴出音)

結局、寝床に着けたのが4時前。

前夜は夜行バスで寝たので、成田のカプセルホテル以来45時間経過してやっとベッドに横になれた計算。

「もうこんな移動は嫌だ」と思いながらベッドに沈没。

この時はまだ、この先にもっと地獄の移動があることを知らなかった。


アジアハイウェイ1号線の旅 激走東南アジア編【2日目①】タイからミャンマーへ陸路国境越え(メーソート、ミャワディ)


ーーーこの日のミッションーーー

  • タイを出国してミャンマーに入国する
  • ミャンマーチャットへ両替する
  • ミャワディ(ミャンマー側の国境の街)からヤンゴンへ行く

ーーーーーーーーーーーーーーー

朝4時ぐらいに目が覚めた。バスはまだ走っている。

ボーっとまだ暗い車窓に目を傾けていると、メーソートのバスターミナルが近づいて来た。

この時点で時刻は5時。バンコクから7時間半。

ぐっすりではないけど寝れたので、長時間のバスのわりに疲れてはいない。

着いたバスターミナルの場所はココ。

国境へ向かう前に、朝のうんこをしておいた方がいいと思って、バスターミナルのトイレへ向かう。

大きなバックパックはトイレの床に置きたくないので外のベンチに放置。

未だ盗まれたことは無いけど、毎回心配。

個室は2つ。1つは故障、残る1つには3人待っていた。

「緊急性のあるうんこじゃなくて良かったー」と思いながら列に加わる。

ようやく順番が来て個室に入ると、タイ式の便器。

紙が無い代わりに水が張ってある水槽に桶が浮いている。

うーん、苦手。

自前のトイレットペーパーを用意して戦闘態勢。

そしてなんとかひねり出す。

万が一に備えて、トイレットペーパーを持参していて良かった。

バスターミナルに戻ると、国境行きのソンテウが止まっていたので乗り込んだ。

ソンテウ:タイの乗合タクシー

ーーーお役立ち情報ーーー

  • メーソート行きのバスは3列席のVIPバス。630バーツ
  • バスはモーチットを21時半発、メーソートに翌5時着
  • 国境行きのソンテウはバスを降りて向かい側で待っている
  • ソンテウは国境まで50B

ーーーーーーーーーーーー

ソンテウは客が揃うと出発。

10分ぐらいで国境の橋の手前に到着。

南国とはいえ、早朝に吹きっさらしのソンテウは寒かった。

着いた場所はココ。

タイ側のイミグレで出国して、橋を渡る。

写真は橋の中央からミャンマー側を撮ったもの。

赤い床の建物の向こう側には密入国や密輸入用の船着場があるらしい。

イミグレの目の前で密入国が出来るとは、なんてのどかなんだろう。


ミャンマー側のイミグレは、入国審査のカウンターが分かりづらかった。

別のカウンターに行ってしまい「お前はあっちだよ」と言われる。

ようやく外国人用のカウンター(と言うか部屋)を見つけて中に入る。

この日の外国人入国者は僕が一番乗り。

いくつか質問をされて、ようやくパスポートに入国スタンプを押してもらう。

「日本人は最近になってビザが不要になった」と事前調査でわかってはいたんだけど、状況は流動的なようで少し心配だった。

でもその心配は無駄に終わった。良かったー。

ちなみに事前の情報では、国境ゲートは6時オープンとあったんだけど、それより前にミャンマーに入れた。

ミャンマー側のミャワディと言う街に入ると、すぐに客引きが来た。

客引き「どこに行くんだ?」

僕「ヤンゴンまでバスで行きたいです。あと、両替もしたいです」

客引き「バスも両替もできるから着いて来な!」

連れて行かれたバスのチケット兼両替屋はコレ。

国境を出て正面に見える道を少し進んで右側にある。


場所はココ。

早速、バスのチケット購入と両替。

僕「両替のレートっていくらですか?」

チケット兼両替屋「※~○△□※」

僕「(よくわからないので)OKです!」(ニッコリ)

ーーーお役立ち情報ーーー

  • イミグレを出ると客引きがいる。ヤンゴン行きのバスのチケット屋まで連れて行ってくれる
  • バスは9時半発。15000チャット
  • 両替はチケット屋で可能

ーーーーーーーーーーーー

出発まで時間があったので、フラフラしてお茶を飲めそうな店を見つけた。

ここで驚愕の事実!

スマホのsimがミャンマーの電波を拾わない。

僕の持っているsimはタイのAISと言う会社が発行する旅行用のsim。

ほぼ世界中の国で使えるらしい。

けど課金してミャンマーで使えるように設定してもエラーが出る。

このエラー、実は薄々気づいていた。

出国前にテストでローミングしようとしたら同じエラーが出た。

不安だったので、バンコクに着いた時に空港のAISのカウンターに行って相談した。けど解決しなかった。

「ま、なんとかなるっしょ!」と思っていたけど、なんとかなってない。

あれこれとスマホの設定を変えてみても解決しない。

途方に暮れていたら思い出した。

未使用のsimを3枚持っていることを!

早速新しいsimを入れてみると、無事にミャンマーの電波をキャッチ。

予備を持ってて良かったー!

ほっとしながらミャワディの街散策。

見所はあまり無い。


雨が降って来たので折り畳み傘を買って、チケット屋まで引き返す。

折り畳み傘はきちんと持って来たはずだったんけど、飛行機に預けた時に無くなっていた。

ザックの外にあるポケットに入れていたので、どこかに落としたんだと思う。

バスが来るまでまだ時間があるので待っていると、お坊さんが来て托鉢が始まった。


バスのチケットを見ると、宇宙語みたいなミャンマー語。

9時半発で、シート番号が3ってことなのかな?


しばらく待っていると、バイクが来て「乗れ」と言われる。

どうやら僕の乗るバスはここに来るのではなく、別の場所に停まっているらしい。

バイクの後ろに乗って走り出すこと2分、バスの前でバイクが停止。


ここに着いて2時間ぐらい待機して、予定通り9時半ちょうどにヤンゴン行きのバスが動き出す。

乗客は全員ミャンマー人。

ミャンマーは、タイ側から入ってタチレクと言う国境の街に行ったことがある。

その頃は、外国人の行動が制限されていて、タチレクから外に出ることができなかった。他の国境の街も同じ扱い。

もちろん首都のヤンゴンまでも行けないし、陸路で横断なんてできるわけない。

旅行がある程度自由にできるようになったのはつい最近。

だから僕が乗ったミャワディからヤンゴンへ向かうバスについては、事前情報が少なく「夜に着く」としか知らなかった。

この時はまだ、このバスが地獄行きなんて知るはずもなかった。